20、呼び出し ページ22
Aside
そして放課後。
私はチャイムがなると同時に教室から出ていった。
テニス部の誰かには見つかりたくないからね。
…嫌だな。
行きたくない。
出来るだけ遅く着くようにゆっくりと屋上に向かうと、もう今朝私を呼び出した人達は来ていた。
あ、今朝いなかった人もいる。
「遅かったわね。逃げたかと思ったわよ。」
「こいつに逃げる勇気なんてないって。」
「たしかに〜！ちょっと運動が出来るだけの根暗女だしね。」
「「「「「「あはははは！」」」」」」
それ言うだけに呼んだんならいいんだけどさ。
絶対に違うよね。
『それで？要件は？』
「あんた生意気ね。そのこと後悔させてやるわ！」
「単刀直入に言うわ。男子テニス部のマネージャーを辞めなさい！」
『嫌だ。』
「「「「「「は!?」」」」」」
いや、「は!?」なんて言われても。
「なんでよ！」
『だってマネージャーいなくなったら困るじゃん。人に迷惑かけるのは嫌なの。それに、自分の発言には責任持って行動するタチだから。』
「アンタなんかいなくなったって誰も困らないわ！代わりに私たちが入ればいいんだもの。」
多分幸村ミーハーな貴方たちは入れてくれないと思うよ。
言ったら可哀想だから言わないけど。
『幸村はそうゆうのは多分許さない。だから無理だと思う。』
「何勝手なこと言ってんのよ！幸村くんがそんなこと言う訳ないじゃない！」
いやいや。
絶対に言うでしょ。
私をマネージャーに誘った理由なんてミーハーじゃないからだからね。
『…まぁ私は男子テニス部のマネージャーは辞める気ないよ。それじゃ。』
私はそう言って屋上の扉へ向かおうとした。
でもその道は数人の女子に阻まれた。
「要求を呑む気がないなら力づくで辞めされるまでよ！」
そう言って彼女たちが取り出したのはカッターナイフ。
やばい。
マジのやつだ。
…でも武術を使えば大丈夫。
怪我されたらテニス部に迷惑かかるけど怪我させない程度なら…
「クソ！私たちの気持ちなんか分からないくせに！」
“Aは私たちの気持ちなんて分からないよね”
「アンタなんか邪魔なんだよ！」
“Aってほんと邪魔だよね”
違う。
違う！
私はそんなつもりは…
『あ、あ…』
私はその場に座り込んでしまった。
「動きが止まったわ！今のうちに！」
彼女たちが私に向かって突進してきた。
その時だった。
？「そこまでだよ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 214人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：澪音 | 作成日時：2021年2月21日 18時
