平凡を望む天才少女【テニプリ】 (ページ15)

今日:17 hit、昨日:9 hit、合計:103,371 hit

13、日曜日ページ15

Aside

私は部室を飛び出した後、家に帰るために自転車置き場へ向かった。

バックの中から自転車の鍵を取り出そうとしていると丸井が私を追いかけて来た。

『…何？』

丸「いや、お前結局マネージャーやるか
決めてねぇじゃん。だから答え聞こうと
思ってよ。」

あーたしかに答えてなかったね。

私は迷わず“やらない”と言おうとした。

…だが私はそう言うのをやめた。

単純に彼らと戦いたかったからだ。

テニスを楽しんでないとはいえ、彼らは相当な実力者。

そんな彼らの練習を見せられたらスポーツ大好きな私はやりたくなるに決まってる。

しかも、ここ数年スポーツで全力を出せていない私にとっては特に。

…そうだ！

『丸井。日曜日って練習休み？』

丸「休みだけど…」

『R陣の人達に伝えて。日曜日の午前9時
に立海の２つ先の駅の近くにある公園の
テニスコートまで来て。テニスが出来る
準備をして。そこで私はマネージャーを
するか決めるから。』

私はそう言って自転車の鍵を開けた。

丸「は!?お前それどうゆう…」

『いいから、いいから。とにかくよろし
くね。』

自転車に飛び乗って私は自宅へと向かった。

明日はシューズとラケットの点検しなきゃ。

あとテニスウェアも着れるか確認して…

…やばい。

明後日超楽しみなんだけど。

私は楽しみすぎて家まで自転車を全力で漕いで帰った。

そして日曜日。

私はテニスバックを持って自転車を走らせた。

テンションはここ数年で1番高いだろう。

今日は本気でやるために髪の寝癖も直し、伊達眼鏡もしていない。

公園のテニスコートに着くともうR陣は全員揃っていた。

幸「柊さん。なんでわざわざ俺たちをこ
こに呼び出したんだい？」

『1割はマネージャーの件をちゃんと考
えるため。あとの9割は私がテニスをし
たかったから。』

「「「「「「「「は!?」」」」」」」」

『私ここ数年、本気出せてないんだよ
ね。だから本気でやってもいい相手が欲
しかったの。けどマネージャーの件もち
ゃんと考えるよ。』

目立たないようにしてくれるならね…

『でも私にマネージャーをやって欲しいならまず、テニスで私に勝ってよ。』

まぁ、テニスを楽しんでないヤツらに負ける気はないけどね。

私はテニスシューズを履き、ラケットを手にした。

そしてコートに入る。

『さぁ、誰から試合する？』

私はラケットをR陣に向けそう言った。