罪悪感 ページ14
Hidaka side.
あれからAちゃんとは、お互いの欲を満たすために何度か、いや、何度も体を重ねた。
でもAと会えるだけで幸せを感じていた。
そんなある日の楽屋で、
那須「ねぇ浮所さ、最近姉ちゃんと連絡とったりしてる?」
ギグっ……
これは那須にバレているのか…いや、でもAちゃんがまさか弟の那須に言うはずないよな…
「Aちゃん?何で、何かあったの??」
とりあえずナチュラルに質問返しをしてはぐらかした。
那須「いやぁ…最近姉ちゃんずーっと携帯いじっててさ、夜出掛けて朝帰ってくることが多いんだよね…。」
あぁ……ごめん那須……。
それは俺のレッスン終わりの時間に合わせてAちゃんと会ってるからだ……。
そして朝帰りなのは、そういうことをして終電を逃して朝まで一緒に居るからだ………。
那須「別にそこまで干渉はしたくないんだけどさ、姉とはいっても一応女の子だし、心配でさ。
姉ちゃん浮所のこと気に入ってるみたいだから、なんか知ってるかな、って思ってさ。」
「そうなんだ………それは心配だね…。俺からもAちゃんに連絡してみるよ!弟には言いづらくても、俺には言ってくれるかもしれないからね。」
あぁ………ごめん、那須。人に嘘をつくなんて、胸が痛い……。
那須「おう。ありがとう!頼りにしてるからな!」
なんて俺の背中を叩き、いつものとびきり笑顔の那須。
「任せとけって〜〜!!!」
那須の背中を叩き返した。
ズキン……。
この胸が痛む感じ、すごく嫌だ。
人に…ましてやメンバーに…好きな人の弟に嘘をついているなんて……罪悪感に苛まれない訳が無い。
那須、だいぶ心配してたな…。
そりゃそうだよな、お姉ちゃんが夜出掛けて朝帰りなんて。
いかがわしいことしてるとしか考えられないもん。
やっぱりこんな中途半端な関係はダメだよね。
次Aちゃんと会った時、ちゃんと自分の気持ちを伝えよう。
そしてもうこの関係もやめよう。
もう当たって砕けよう。
そもそも俺はアイドルなんだから、恋愛なんてしてはいけなかったんだよな。
気持ちを切り替えて、今日の仕事頑張ろうっと。
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作者名:ちなもん | 作成日時:2019年3月4日 1時