寝室 ページ11
You side.
一瞬何が何だか分からなかった。
唯一わかったのは、唇に柔らかい感触がした事。
これって………
キス……？
A「ひ………だか………くんっ……？」
何故か拒むことが出来なくて、不思議と嫌じゃない。
飛貴くんのキスに答えるように、角度を変えつつ深いキスを続ける。
浮所「んっ…………はっ………ん……っ。」
息が上がって少し虚ろな目をしている飛貴くんは、
すごく色っぽい。
お風呂上がりだから髪の毛も濡れていて、より一層色気が増している。
そして漂うシャンプーとボディソープの香り。
A「飛貴くん………？どう……して……？」
降り注ぐキスの雨が止み、飛貴くんを見つめる。
飛貴くんはふと我に返ったように、慌てて私の体から手を離した。
浮所「わっ！ごめん！……泣いているAちゃんを見たら、体が勝手に動いてた。ごめんね……嫌だったよね？」
A「全然嫌なんかじゃなかったよ。寧ろ、嬉しかった…。ありがとう。」
浮所「なら良かった……。嫌われたらどうしようかと思った…。」
A「そんな簡単に嫌いにならないよ笑
でも、離れたらなんか寂しくなっちゃったな…。なーんて笑」
飛貴くんの温もりがなくなり急に寂しくなって、
こぼれ落ちそうな涙に気づかれないように笑ってみせた。
飛貴くんは優しいからまた抱きしめてくれるかな、なんて淡い期待を込めて…。
浮所「Aちゃん…そういうのズルいよ。分かってやってるの？普通の男の人だったら完全に襲われてるよ？」
見つめながら真剣な顔して言うから、
なんて返そうか言葉に詰まってしまった。
浮所「でも…………
泣いているAちゃんを放っておくことは出来ないから…
今日は一緒に寝よ？
俺の前ではいくらでも泣いていいから。
それに、俺がいれば寂しくないでしょ？」
そう言って手を握ってくれた。
やっぱり飛貴くんは優しい。
その優しさに甘えていいのかな？
A「ありがとう……っ。
今日は…一緒に寝て……くだ……さいっ。」
飛貴くんの優しさにまた涙があふれる。
浮所「あ〜〜〜、そうやってすぐ泣かないの！！
チュッ…
ほら、寝室行こっ？」
ほっぺたをぷにっとつままれて、
今度は触れるだけのキスをした。
少し物足りなさを感じつつ、寝室に向かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 193人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「美少年」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちなもん | 作成日時：2019年3月4日 1時
