30話 条件 ページ31
さてどうしたものか。相手は準備万端らしく、こちらの話を聞かずに子供の背に似合わない長細いトンファーを構えている
トンファーといった武器を見るのはこれが初めてだ。テレビではよく色んな武器を見たりするが、生で観たのは初めて。つまり、どんなものかもよく知らない
しかも彼が持つ武器は仕込みトンファーときた。何が仕込まれてるのかも分からない武器を相手するのは面倒だ。
いや決闘する自体が面倒で、彼と出会ってしまった事が腹が立つ
こんな事なら、本当に遠回りをしておけばよかったと今更後悔する
どうしてこうも彼らと出会うのか。原作前は何が起きるのか分からない。順風満帆という言葉は私にはどうも似合わないようだ
｢戦いたいなら違う相手にすれば？生憎、私は今忙しいから｣
｢僕は今君と戦いたいんだ。最近手応えのあるやつが減っていってね、君がボコった不良も本当は僕が咬み殺そうと思ってたんだけど…｣
｢…私が潰したから、暇だって言いたいわけ？｣
｢そう受け取ってもらっても構わないよ。だから、早く殺ろうよ｣
｢…｣
成程。これは何を言おうと聞かないタイプだ。
それに再度こいつは危険だと思った。その歳で年上を相手するとかどんな教育をされたんだ。私は前世の経験があるから出来るのであって、一般と変わらない
こういう勘違いをされたくないから、地味に生きようと思ってたのに。
｢…私と戦いたいなら、条件がある｣
｢何？｣
｢この戦いで私が勝ったら今後一切私に関わらないで｣
｢…ふーん、いいよ。それじゃあ、僕が勝ったら君の名前を教えて｣
｢…なんで？｣
｢秘密。…それじゃ、始めようか｣
まあ、いいか。勝てばコイツに合わなくていいし、関わらなくていい。
早く終わらせて、家に帰ろう
｢ルールは簡単。どちらか相手が倒れるまでやり合うこと。降参って言っても終わり。武器はなんでもいいよ｣
｢大雑把なルールだね｣
｢シンプルでいいでしょ？その方が楽しめるしね｣
｢アンタ、本当に子供？｣
｢そちらこそ。そっくりそのまま返すよ｣
この世界に生まれてから、人とこんなに話すのは初めてだ。
嫌な意味で、こんなに関わる事になるとは思っていなかったから、これまでの溜めていたストレスを発散させるいい機会かもしれない
ランドセルを地面に投げた衝撃の音の合図で、彼が動き出した
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蓮@(プロフ) - 闇の道化師さん» ありがとうございます！喜んでもらえたのなら作者も嬉しいです。更新頑張りますね (2017年3月8日 18時) (
レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
闇の道化師 - こういう作品大好きなので頑張って欲しいです！これからも頑張ってください♪ (2017年3月7日 23時) (レス) id: a4c5ed2f5a (このIDを非表示/違反報告)
蓮@(プロフ) - (名前)さん» ありがとうございます！楽しんでいただけるよう作者も頑張ります。 (2017年3月5日 22時) (レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - お返事ありがとうございます。私もハッピーエンド好きなので嬉しいです。更新頑張って下さいね。 (2017年3月5日 21時) (レス) id: f2e5b2371a (このIDを非表示/違反報告)
蓮@(プロフ) - (名前)さん» 落ちは決まっています！作者はハッピーエンドが好きなのでそうしようかなと思っています！一応話はシリアスメインですけどね (2017年3月5日 20時) (レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
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