23話 彼女以外、いないんだ ページ24
９代目side
一目見た時から、Aちゃんの内に秘める炎に気がついた
彼女のことはよーく知っている。家光からよく娘の話をされていた。
それはもう、自慢話。私はそれを聞くのは日課となりつつあった。彼が話す内容はどれも聞いていて励ましいものだった
私も息子がいる身であるため、家光が話す事は私にとっても嬉しいことなのだよ
しかし、Aちゃんが大きくなるにつれて家光の話はどんどん暗くなっていく一方だった。話し方は普段とは変わらないが、やはり暗いところが沢山あった
私は、その変化が気になり家光に理由を聞くと娘のAちゃんは” 笑わない ”らしい
笑う以前にも、どこか一線を引いている子だと言ったのだ。
話を聞いているうちに、息子と重ねていた。息子も私に一度も笑いかけてくれたことはない。だからか、Aちゃんが階段から落ちてきた時反射的に受け止めると目が合った瞬間、ゾワッとした何かが体を襲った
一体それが何なのか理解するよりも先に、Aちゃんの瞳を見た瞬間そんな思考すら浮かばなくなった
彼女の瞳はあまりにも全てを諦めて、息子とは違った孤独感を漂わせていた
一体、この子はどんなものを背負っているのだろうか
そして感じる彼女の力。Aちゃんはまだ目覚めていない様だが、彼女が持つ隠しきれないその炎はあまりにも小さな体のAちゃんには負担過ぎる。
いつその炎が暴走するか分からないほど、彼女の炎は燃え続けている
大きく、なっているのだ
その炎は紛れもない大空のもの。私と同じ、ブラッド･オブ･ボンゴレの血を引く後継者の力だった
見つけてしまったのだ、十代目になる”後継者”を
｢しかし彼女はまだ幼い。中にある炎も、時が来るまで私の力で抑える必要がある｣
｢なんで、なんでAなんですか！9代目！後継者は他にもいる筈じゃ…！！｣
｢…彼らでは無理なんだよ。あの血を引くこの子以外、いないんだ｣
｢っこれ以上Aを苦しめたくないんです…、まだ何も知らないこの子に俺達がいる社会はキツすぎる。それにAは…女として生きていく義務があるッ｣
ギュッと自身の拳を握り、悔しそうに眉を顰める家光。私は隣で眠っているAちゃんを起こさないように、抱き上げた
｢ごめんね、Aちゃん｣
そっと、彼女の額に指を当て炎を注ぎ込むとゆっくりAちゃんを抱き締める
小さな涙が、少女の全てを語っていた
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蓮@(プロフ) - 闇の道化師さん» ありがとうございます！喜んでもらえたのなら作者も嬉しいです。更新頑張りますね (2017年3月8日 18時) (
レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
闇の道化師 - こういう作品大好きなので頑張って欲しいです！これからも頑張ってください♪ (2017年3月7日 23時) (レス) id: a4c5ed2f5a (このIDを非表示/違反報告)
蓮@(プロフ) - (名前)さん» ありがとうございます！楽しんでいただけるよう作者も頑張ります。 (2017年3月5日 22時) (レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - お返事ありがとうございます。私もハッピーエンド好きなので嬉しいです。更新頑張って下さいね。 (2017年3月5日 21時) (レス) id: f2e5b2371a (このIDを非表示/違反報告)
蓮@(プロフ) - (名前)さん» 落ちは決まっています！作者はハッピーエンドが好きなのでそうしようかなと思っています！一応話はシリアスメインですけどね (2017年3月5日 20時) (レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
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