10話 その方法 ページ11
今まで後悔した事は沢山ある。それは前世を含め今でも後悔はするものだと再度確認された
まさか自分が振った話から余計な者の情報を耳にするとは。
｢お父さんのお仕事の上司が明日、日本に来るのよ？｣
｢...｣
ああ、そうだった。そう言えば、昔彼は爺さんに会っていたんだ。すっかりそんな事を忘れていた私は後悔した。
私が嫌がろうとなんだろうと、物語は進んでいくのだ。例え歳が変わっても、私という"主人公"がいる限り、この世界は平行に進んでいくのだ
自分が物語に関わらないと努力しても、それは全て無駄になる。どんなに頑張っても、きっと事は上手くいかないだろう。
とことん、この世界を恨んだ
｢明日学校お休みでしょ？だから、母さんとAちゃんとお父さんの三人でその人をお迎えしに行こうね｣
イタリアの人だから、日本の事よく分からないって言ってたもの。と彼女は言うがそれはただの彼の嘘にしか過ぎない。
ココに来るのは、マフィアのボスだ。上に立つ者は必要以上の知識と力が必要なんだ。彼は、私やこの人よりも、彼よりも長く生きている。日本を知らない？よく言うよ、何度もココに来た事あるくせに
そんな嘘話を信じる彼女も相当な天然だけど、それを信じさせる沢田家光もベテランだ。腐ってもやはりマフィア、
私が本当の児童ならば、こんな嘘を本気で信じていたかもしれない
どうする？
このままいけば、確実に明日彼に会うことになる。そうなれば、絶対と言っていい程物語に関わりを持つことになる。
そうなる前に、止めるにはどうすればいい？
どうすれば、止めることが出来るのだろう。関わりを持つのは確実に止めたいのだ
｢...消える？｣
ふと、思いたある案が一つだけ思い浮かんだ。でもそれは、前世に一度行った行為そのもの
果たして、それは出来るのだろうか。
前世では簡単に行えたが、今は分からない。何故私が彼に成り代わったのかも、生まれてきたのかもその真相は誰にも分からない
それ以前に、自 殺はどれしも確実に成功する事はない。前はたまたま成功したのであって、今回も成功するとは思えないのだ
でも、
やる価値は、ない訳では無い
窓を開け、ベランダに行くとフェンスに手をかける。地面との高さはそれ程高くないけど、子供の体からしたら充分なものだ。撃ち方が悪ければ、即死もある
ゆっくりと、体をあげた時
｢Aーっ！｣
と、後ろから父親の叫ぶ声が耳に入った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 267人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蓮@(プロフ) - 闇の道化師さん» ありがとうございます！喜んでもらえたのなら作者も嬉しいです。更新頑張りますね (2017年3月8日 18時) (
レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
闇の道化師 - こういう作品大好きなので頑張って欲しいです！これからも頑張ってください♪ (2017年3月7日 23時) (レス) id: a4c5ed2f5a (このIDを非表示/違反報告)
蓮@(プロフ) - (名前)さん» ありがとうございます！楽しんでいただけるよう作者も頑張ります。 (2017年3月5日 22時) (レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - お返事ありがとうございます。私もハッピーエンド好きなので嬉しいです。更新頑張って下さいね。 (2017年3月5日 21時) (レス) id: f2e5b2371a (このIDを非表示/違反報告)
蓮@(プロフ) - (名前)さん» 落ちは決まっています！作者はハッピーエンドが好きなのでそうしようかなと思っています！一応話はシリアスメインですけどね (2017年3月5日 20時) (レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
