Aぇ! 部 (ページ8)

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ボクらが手伝っちゃってAぇ! んですか？ページ8

高校生活にもAぇ! 部の部員として過ごす日々にもだいぶ慣れてきた、4月末。

今日も今日とて、各々自由に過ごす部活動...だと思っていたのだが。

「みんな！ゴールデンウィーク中予定ある？」

福本先輩の一言で全員があの時のソファへ。

「みんな特にはない感じやね？まあ...去年同様、またうちの店手伝って欲しいねん」

福本先輩の家が定食屋さんなのはもちろん知っていたが、なんでもゴールデンウィーク中は独自のお得なキャンペーンを行うことも相まって、かなり客足が増えるらしい。

「4日間！4日間だけ手伝って欲しいねん！おかんもな、4日間終わったら店貸切ってええって言ってんねん！Aちゃんの歓迎会！しようや！」

続々とええなあ、と賛成の声が上がる。

わざわざ私の歓迎会なんて...とも思ったが、みんなも楽しそうだし、ありがたく歓迎会してもらおう。

...ということで、ゴールデンウィークは福本先輩の所のお店の手伝いをすることが決まった。

今日も送ってくれる正門先輩。さすがに家までは申し訳ないので、送ってくれるとは私の最寄りのホームまで、ということに落ち着いている。それでも相変わらず電車の中では私を守るかのように立ってくれている。

「そういえば、みなさん前から仲良かったんですか？」

電車の中なので、小さい声で話しかける。佐野くんが私を勧誘した時も、グループLINEとかって言ってたし。有耶無耶にしてたけどちょっと気になっていた。

「んー、そやなあ。なんて説明したらええんやろ」

俺と小島は中学から仲ええねん。んで、大晴と晶哉も中学からの付き合いらしくて、大晴の店に晶哉がよう行ってて。

たまたま俺と小島が行った時に晶哉と大晴とで話盛り上がってな。それである程度は仲良くなってん。

誠也くんと晶哉が家近くて、晶哉が誠也くんを大晴の店に誘ったんやったかな。その時リチャくんも着いてきて。ちょうどたまたま、誠也くんリチャくん晶哉で来店した時俺らおって。大晴も交えて話してたらいつの間にかこんなことになってんねん。

「よぅわからんくておもしろいやろ」

「そうですね、」

私なんかが入っちゃって良かったんですか？という質問は駅員さんのアナウンスにかき消された。とりあえず降車する。

「さっき、なんか言おうとしたやろ？」

「いえ、そんな大したことじゃないので。じゃあ、また」

「おん、気をつけて帰れよ」

はい、と返事をすれば正門先輩はにこっとして手を振ってくれた。