金獅子は銀狼と吼える___【小説】 (ページ7)

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第六話～真相とは～ページ7

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ﾊﾞｧｧｧｧﾝ!

「くーちゃぁぁぁぁぁぁん！」

いきなり入ってきた二人に暮人は眼をまるくした

「お、おい…何があったんだよ…」

「解ったの！焼けたビルの謎が！」

ﾊﾞｧｧｧｧﾝ!

「団長！逃げられました！」

「次はなんだよ！」

暮人は頭に手を当て事務所の奥にあるイスに座った

そして一度深呼吸をする

「よし。落ち着いた。先ずは螢と琥珀からだ」

「はーい！えっとね、強盗の犯人は能力者の可能性が高いの！」

「ビルには雷が落ちた後みたいな所があってそこから発火してたみたいにゃ」

「……となると、相手は雷使いの能力者か…」

そう、この世に居る能力者は金獅子と銀狼だけではない

中には、力を悪用し、悪事を働く者もいる

それを始末するのも金獅子の仕事の一環であった

「目には目を能力者には能力者を…だからな」

暮人は顎に手を当て、苦笑いをした

こめかみには冷や汗が流れている

「こうなるとアイツ等にも何れ動いてもらう事になるか…」

「団長。私達の話も聞いてください」

気付くと遥妃は鬼の形相で立っていた

「お、おう…いや、どうしたんだ？」

「……した……銀狼の団長に逃げられました…不覚！」

「さっさと見付けてしょっぴけば良かったか…」

二人はくらい顔をしてぶつぶつと呟いている

「ってか、黎と夏葉は？」

「嗚呼、銀狼の銀髪と色気女が居たので追わせました」

「えぇ……まじですか」

「マジですよ」

余程銀狼を捕まえたかったのだろう

遥妃はずっとヘッドフォンを外さず縮こまっている

「ま、まあ！犯人は多分能力者ですから！頑張りましょう！ほら、アップルパイ！」

元気付けようと琥珀はアップルパイを口に押し込む

「むぐっ！？………美味しい…」

「でしょ！だから落ち着いて？」

「ｺﾞｸﾝ………わかった」

「「(うわー、めっちゃほっこり…)」」