１５話 メサイアについて ページ16
昨日は本当に災難だった、１日経った今でも思い返してしまう。そのせいか、何となく気分が良くない。
「Aちゃんなんか今日ボーッとしてるね」
「ん、まあ昨日会いたくない人に会ってしまっただけだ」
人の良さ故に心配させてしまって申し訳無い気持ちになってしまう。
「アキノリ！」
「ん？どうしたんだおばば」
おばばと呼ばれた人が入ってきた。有星の祖母だろう。
「おや、お主は初めて見る顔だな」
「五百雀 Aです」
「ほう...」
このおばばさんも妖怪が見えるのだろうか。有星は妖怪ウォッチをつけているが...
「蔵の書物を見ていたら不思議な書物を見つけてな」
そう言っておばばさんは書物を見せてくる。文字が大分古いから、それなりの年数の入ったものなのだろう。
「これ、なんて書いてあるんですか？」
天野さんが質問すると、おばばさんが答えた。
「遥か昔、人間界の危機を救った大妖怪がいた。その妖怪は、救うために協力してもらった人間に弓を渡したそうじゃ。そして、人間界に再び危機が訪れた時はその弓がきっと救う力をくれる。だからお前たちで自分の世界を救え、世界の救世主となれ。と言って姿を消した。その後消息不明となっているらしい」
「救世主...？」
無意識にその言葉だけを口に出してしまった。心当たりがある。
「メサイアのことか」
「お主、心当たりがあるのか？」
「私の持つ弓のことかもしれないな、それは」
そう言ってメサイアを出現させ、手に取って見せる。全員が不思議そうな目をしている。
「メサイアは英語で救世主を意味するんだ」
「なるほど。この弓はどんな弓なんじゃ？」
そんなこと聞かれてもお爺さんから聞いた話くらいで、真実の全ては知らない。それでも知っていることを出来る限りで説明しようとする。
「大方おばばさんの言う通りだ。この弓は大切な物を守るため、選ばれし人間が所持出来る弓だ」
「選ばれし人間...それって俺が選ばれることって出来るのか？」
有星が真剣そうな顔で質問する。だが、メサイアを狙っているようにしか聞こえない。
「不可能ではない。だが、後継者はメサイアを所有する者が相応しいと思う者を決める。即ち次の後継者は私が決めることになる」
「なるほど...」
何か、感心したような声を出す。どうゆうつもりで発しているのだか。
「おばばさん」
「なんじゃ」
「どうしてメサイアについての書物を持っているのですか、何故貴方は気にするのですか」
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Milkcat(プロフ) - 珠華姫さん» ありがとうございます！楽しんでもらえるような小説が書けるように頑張ります！ (2019年8月7日 22時) (
レス) id: f6a5fa765e (このIDを非表示/違反報告)
珠華姫(プロフ) - すっごくおもしろいです！更新頑張ってください！無理はしないで下さいね。楽しみにしてます！ (2019年8月7日 21時) (レス) id: 8b16303676 (このIDを非表示/違反報告)
Milkcat(プロフ) - kotorin♪さん» 感想ありがとうございます！更新遅くなってしまってますが、出来る限り更新するので読んでいただけると嬉しいです！ (2019年7月28日 23時) (レス) id: 444fb6a5c2 (このIDを非表示/違反報告)
kotorin♪(プロフ) - 凄く面白いですね！続きが気になります！頑張ってください！ (2019年7月28日 21時) (レス) id: cc2a8c7850 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Milkcat | 作成日時：2019年7月19日 10時
