7人の兄が過保護過ぎる

過保護42 ページ42

黄side




遊園地に遊びに行ったあの日。


なんとなくAは分かってるんじゃないかって。


ほんまの家族じゃないってこと。



1人で考えてた。こんなこと、あいつらに言うたら大騒ぎやしのんちゃんとか大毅は絶対ボロを出すやろし。


話すべきなのか、誤魔化し続けるべきなんか。



『ただいまー！』


桃「待ってやA！！」


緑「のんちゃん諦め悪いで！」


『そーやそーや！！！』


赤「アホのんアホのん！！！」



桃「なんっで！？」



あ、あかんわ、なんか難しいこと考えてた俺馬鹿みたいやん。



わちゃわちゃしながら帰ってきた家族に笑みが零れる。



黄「なんしたん。」


『あそこの交差点からかけっこして、私がのんちゃんに負けたらのんちゃんの部屋で寝るって勝負しててん！』


黄「Aが勝ったら？」


『来月ののんちゃんのお小遣いが貰える！！！』



緑「てことで、俺ら双子で望を抑えました。」


赤「満身創痍です！」


桃「うぅ…狡やんかぁ！！」



あ、こいつらほんまもんのアホや。


ほんま、アホばっかやな。


そんなことを考えながら、持ち帰ってきた仕事に手を付け始めた。



『…………』


Aの不安そうな視線に、気付かないまま。

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