合コン行ったの恋人にバレた【ブルーロック】 (ページ8)

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怪我ページ8

甚ちゃんのところに来て結構時間が経った
母の病気も治りつつある
私ももう高校生になっていた
中学の卒業式は誰も来なかった

甚ちゃん忙しいんだってさ
なんの仕事しとるんかな

新しい場所にももう慣れた
千切ちゃんとはいつも連絡を取っている

今は部活中
今頃千切ちゃんもサッカーをしているのだろう
私は作品を作るため手を動かす

prrrr prrrr

美術室には電話がある
これで他の教室に連絡するのだ
顧問の先生が電話をとった

「はい」

電話の相手はわからないが
職員室からだと言うことはわかった

「はい、はい…」

先生は深刻な顔になる
何かあったのだろうか

「わかりました」

電話をまたあった場所に戻し
先生はこちらを見る

「Aさん」

え、

『はい』

「今スマホ持ってますか？」

『あります』

制服のポケットからスマホを取り出す
学校では音を切らないと行けないので気づかなかったが
通知にいくつもの電話があった
それは全て、千切ちゃんのお姉さんからだ

「電話が来てますか？」

『…来てます』

なんだろう
この嫌な感じ…

「その方から学校に連絡が来たそうで、
詳しいことはわかりませんが
急ぎだそうなので出ていいですよ」

ﾄﾞｸﾄﾞｸ

心臓が嫌な音を鳴らす
冷や汗が止まらない

「女主ちゃん大丈夫？」

同じ部活生の友達が心配してくれた

『大丈夫だよ』

笑ってそう言うと、心配される
とりあえず電話しなくては

prrrr prrrr

お姉ちゃんに電話する
(千切姉にお姉ちゃんと呼ぶように言われた)

『もしもし、お姉ちゃ…』

千切姉「女主ちゃん！！
どうしよう……！」

泣いている
それに焦っている

これは只事ではないと思い
スマホをギュッと握る

千切姉「豹馬が、豹馬が…！！」

！

『どうしたの！！？
なにかあったん！！？』

豹馬という名前を聞いただけで一気に強張る

千切姉「豹馬が足を怪我した！！」

『………ぇ』

足を怪我した

その一言で私の何かが崩れ出した
力が抜け、スマホが床に落ちる

『………』

千切ちゃんの武器はあのスピード
足を怪我したとすると、その武器は使えない
それどころか、サッカーができるかわからない

ゆっくりとスマホを手に取る

『…その怪我って、ただのかすり傷とかだよね』

そうだと言って

千切姉「病院で診察受けて、
右膝前十字靭帯断裂って言われた…」

『それって…』

私は知っている
その怪我のことを
でも、もし本当なら

『っ』

もう走れないかもしれない