親の再婚相手の子供が歌い手だった件について【歌い手】

8話 ページ9

渉「…そういえばさ」

帰り道。渉くんと並んで歩くっていうのはなんか新鮮だな。

『んー？』

渉「お前、学校遅くない？」

『へ』

渉「かえってくんの遅かったじゃん。居残りでもしてた？」

『し、してないよ失礼な！ちょっと、話してただけ』

流石に言えない。馬鹿にされそうだし。

渉「ならいいけど」

『…もしかして心配してくれてた！？』

渉「…まあ、ちょっと」

『 』

え。なになに優しいじゃんどうしたんですか私てっきり否定されるかと思ってたんですけどていうか惚れるんですけど？？

『…まあ、いろいろあるんだよ』

渉「ふーん…。いつか、聞かせてな」

『…？』

渉「なに？家つきましたよー？あほ面こかないで入ったらどうですかー？」

『な、失礼な…！入りますよ！』

やっぱ前言撤回。惚れないわ。

『ただいま！』

渉「ただいまー」

母「おかえり」

「おかえり。遅かったね」

『友達と話してて…』

渉「家からなかなか遠いし」

母「はやく手洗ってきなさい？ご飯だよ」

『今日のご飯は？』

母「からあげ」

『(☝ ՞ਊ ՞)☝ｳｪｰｲ』

渉「ほんと肉食だな」

『文句でも？』

渉「おぉ怖」

足早に洗面所にいく渉くん。
めっちゃ舐められてるな私。

「…そうだ。ちょっと話があるんだけどいい？」

母「？いいよ？」

「ありがとう」

渉「何」

「あのね」

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