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ある学校にて、
「…おはっ……あれ、誰に言おうとしてたんだっけ…」
ここの席…
「何やってるのー?」
「え、あぁ、この席ってさ、誰の席だっけ?」
「えぇ…。席替えしてから結構経つよ?ここは……あれ?誰だっけ?」
そう。席替えしたのはずっと前。
しかもこの席、私の斜め前の席だし、流石に覚えると思ってたんだけど…。
「まぁ、そのうち来るんじゃない?」
そうか…。まぁ、そうだね。
「うん。そうだね」
「では、出席を取ります。〜〜全員いますね」
あれ、この席、空席だっけ…。
そう。彼女もまた、違和感を覚えていた。
「やっと帰れるな…。あれ、私いつも、一人で帰ってたっけ…?」
そう。他のクラスメイトは部活やらの準備、または固まって、ある程度できたグループで帰っている。
「…一人か。なんか、久しぶりなきがするし…静か、だな」
普段から一人で静かなら、彼女がこんなにも寂しさを覚えることがあるだろうか?
交差点、信号機の青色。
それを見ても、少し立ち止まって、彼女は後ろを振り返った。
ほんの少しばかり浮いたような手は気のせいか。
「…あ、赤…。こんなこと、前にもあった気が…。まるで、誰かと立ち話でもしてたみたいな…」
薄暗い、とても綺麗とは言えない曇り空。そんな中、悲しく車の音が響いていた。
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魅月 桜花(プロフ) - るるさん» ありがとうございます。全く話したこともない、顔も覚えていない人。そうであっても何処かで関わっている。そう考えると、何か大切な物を忘れている気がします。ですから、拙い言葉でも伝えたいことがあります。あなた様にこの作品を好きと言ってもらえてよかったです。 (2018年4月30日 10時) (レス) id: bb7045b574 (このIDを非表示/違反報告)
魅月 桜花(プロフ) - しののさん» 返信が遅れてしまい、申し訳ありません。くどくてくさい感じですか…。それでいいんです。自己満足であるので。ですがその自己満足で共感を呼べたなら、私はすごく嬉しいのです。この物語が好きと言ってくださってすごく嬉しかったです。 (2018年4月30日 9時) (レス) id: bb7045b574 (このIDを非表示/違反報告)
るる - この作品本当に好きです。少し哲学が入ったような、切ないような懐かしいような・・。一人の人間が消えてしまうのは、あらゆる人の「何か」が消えてしまうということなんですね・・。深いです。 (2018年3月22日 1時) (レス) id: 6d4ae1cdbe (このIDを非表示/違反報告)
しのの - みんな憶えていなくても、覚えているんですね。すてきです。しかし、なんだかくどくてくさい感じが引っかかりました。物語は好きです! (2018年3月1日 15時) (レス) id: 71b75c10e9 (このIDを非表示/違反報告)
魅月 桜花(プロフ) - 道化師さん» それでも、このように誰かが私を知っている。そう思うと消えれません。逆に、私もあなた様の存在を知った。私の作品を素敵とまで言ってくださったあなた様を知れた。本当にありがとうございます。嬉しかったことは、決して嘘ではありません。 (2018年2月24日 13時) (レス) id: bb7045b574 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:魅月 桜花 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/c1f02e14681/
作成日時:2018年2月22日 23時