昔の事はそうめんと一緒に水に流そう 5 ページ28
「龍ちゃん。あれ、覚えてたよね?」
Aのマンションから出て10分。坂道を登りながら龍ちゃんに尋ねた。
「思い出したよ……流してからな」
あれは小学校の頃に3人で作ったやつだ。無くしたはずだったけど、どこから見つけてきたのかな。
皆で砂まみれになって集めた貝とガラス。完成品を貰ったAはとても嬉しそうにしていた。
「たぶん、皆で作ったやつだったからあんなに泣いたんだよ?」
Aはかなり、というかボロ泣きだった。落ち着かなさそうだったので、手紙を残して先に帰ってきた。たぶんまだ一人でぐすぐす言ってると思う。
「はいこれ」
紙袋から手渡したのは、Aが用意してくれていたコーヒーゼリー。もったいないし、Aが見るとオレ達を思い出して複雑な気持ちになるだろうから貰ってきた。
「サンキュ」
龍ちゃんは前を向いたまま、ゼリーとスプーンを受け取った。手作り故に蓋の無いそれを、龍ちゃんは表情を変えずに見つめる。
そんな龍ちゃんから目線を逸らし、黒々と輝くゼリーを一口分掬って口に運んだ。
「おいしいよ」
「…………ああ」
龍ちゃんは独り言みたいに呟く。
「泣いてるA見るの、久しぶりだった」
「そうだね」
「あんなにたくさん涙流してんのに静かだったのは、初めてだった」
「それだけ悲しかったんだよ」
「…………」
龍ちゃんは、少しの間黙って下を向き、控え目な溜め息を吐いた。
「謝らなきゃ、ね?」
「ああ」
龍ちゃんは、頷くと、コーヒーゼリーを食べた。
「……にっげ」
ほろ苦いコーヒーゼリーを噛み締めながら、夕暮れの坂を登りきった。
▽▲▽▲▽
更新サボってごめんなさい!!
テストという名の魔物と戦ってまして……
私はレベルが足りませんでした……末恐ろしい点数が返ってきそうです←
志吾さん、読者さん、本当にごめんなさい!これから頑張ります!
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Ann/夜桜(よう)(プロフ) - はっ!!自己チューじゃない、事故チューだ( ˙-˙ ) (2016年11月5日 18時) (レス) id: 671e54cd06 (このIDを非表示/違反報告)
Ann/夜桜(よう)(プロフ) - 志吾さん» こちらこそ一帯誰がシリーズに携わらせていただいてありがとう〜!!しーちゃんの話もキュン死しながら見たよ!!夢主ちゃんのファーストキスは自己チューが1番ありえそう・・・ (2016年11月5日 18時) (レス) id: 671e54cd06 (このIDを非表示/違反報告)
志吾(プロフ) - 皆さんここまでありがとうございました! (2016年11月5日 18時) (レス) id: 6b4dfac9da (このIDを非表示/違反報告)
志吾(プロフ) - よーちゃんとってもかわいい話をありがとう!夢主ちゃん、わりと真面目にファーストキスは誰になるんだろうかと考えている((これからもよろしくね!! (2016年11月5日 18時) (レス) id: 6b4dfac9da (このIDを非表示/違反報告)
志吾(プロフ) - 八紡陽人さん、とっても素敵なお話ありがとうございます!私もあの二人との絡みを書きたくなってきました……!ありがとうございます!これからも一帯誰がシリーズを好きでいてくれると嬉しいです! (2016年9月27日 15時) (レス) id: 6b4dfac9da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:一帯誰がシリーズの読者様 x他7人 | 作者ホームページ:http
作成日時:2015年9月10日 21時