【SERVAMP】 一帯誰が←シリーズ・アンコール【アンソロジー】２

桜の夢メモリーズ 5枚目 ページ12

そう。きっとあいつは、俺みたいな奴がいると構いたくなるんだ。俺限定とかじゃない。あいつは何処までもお人好しで、いい奴なんだよ。
え？知ってるって？なんであったこともないのにおかしな奴だな。え？そんなことどうでもいいから早く続けろ？エラソーにしやがって……

………………………………………………

『そういえば、桜哉の親ってなんで亡くなったの？』



体育の授業でバスケをしていた時だった。
突然、パス練をしていた時に言われた一言。
嘘つきな俺を動揺させるのには十分な威力だ。
柔らかく投げられたパスなハズなのに、受け取った手から伝って心臓に痛みが走る。
また俺は嘘を吐く。



「お前と同じで交通事故。って俺の親が死んだ時お前葬儀に来てたろ？なんで今更聞くんだよ」









『え？ぁ……うん、そうだっけ？いやちょっと昔から一緒なハズなのになぁ……なんでだろ？』



その記憶は嘘だからだよ、なんて、言えるハズない。こんなのは長く続かないよ。と何処かで冷静な自分が自分に問いかける。


お前は何がしたいんだ？暇つぶしだったらもういいじゃないか。中1から高1まで続いたんだろう。
もういいじゃないか。終わらせろ。さもないと大変なことになる。



そんな自分への問いかけを無視して、Aにボールを投げた。

………………………………………………


あ、椿さんからメール。ダッツ買ってこいってさ。
え？コンビニにダッツはないよ？はぁ？！お前全部買って食ったのかよ？！ありえねぇ！！早く別のコンビニいかねぇと！なぁ！お前明日もここにいるか？！なんでそんなこと聞くのって……


なんでだろうな。なんか、お前に話してると落ち着くんだよ。まるでAと一緒に弁当食ってた時みたいにな。
そこに桜はなかった？って……いやあったけど。

お前、明日もここに来いよ。暇つぶしだったら俺が付き合ってやる。

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