夏の夜は君と 2

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「美咲さん露骨じゃね！？ビジュアル良いやつ店に置いてさー」

「遠回しにあたしにブスって言うのやめてくんない？」

「ち、ちげーーよ！Aも可愛い！と、思うよ、俺は」

「きも。優太にそんな事言われても何も嬉しくない」



ちなみに紫耀に言われたら飛び跳ねて喜ぶ。

でも紫耀の好きな人あんなに綺麗な美咲さんだよ？あたしなんか到底及ばない…



「そうだ、花火大会がなんたらって言ってたよね昨日」

「聞こえてた？」

「うんじゃあ聞こえてない」

「おいおいおい、お前はいはいって言ったからな？俺と行くんだからな？」

「なんで？意味不明」



去年は4人で行った。だから今年もその話題が出るなら今年も行くよな〜みたいな感じかと思ってたのに。

しかも今年は…紫耀と行くって決まってる。



「バカお前。顕嵐と夏海のためだろ！？いい感じだからこのまま2人で花火大会行ったらゴールっしょ！？」



どこがいい感じなのか教えてくれ岸優太。

お前は何も分かってない。



「だからってあたしが優太と行く理由にはならない」

「A花火好きじゃん。でもどうせ行く奴いないだろ？」



ムカつくな、こいつ。

あたしだって立派な花火大会の約束がありますよ！



「あたしは……」



待て。ここで紫耀と行くなんて言ったら絶対からかわれる。

優太にだけは知られたくない………



「なんだよ」

「行く相手なんて、いない、けど…」

「ほらなー！お前ほんっとかわいそうなやつだな！」

「でも優太とは行かないから」

「は！？なんでだよ！俺を一人にすんなよ！！」



申し訳ないけど一人にするわ。

いや、まず夏海が顕嵐と花火大会に行くとは思えないから安心して。



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