クイズの申し子は今日も元気いっぱい。

続き。 ページ21

川上視点









なんやかんやAに甘いのは俺も自覚済み。
カートを持ってちょこまか動き回る彼女の後を追う。
周りから見たら同棲前のカップルに見えるんかな、なんていう邪な考えを頭から押し出して目の前のものに目を輝かせる彼女を眺める。


Aとは付き合わんと思うけど。
年齢差もあって可愛い妹みたいな感じやし。
でもまぁ万が一彼女になったとして不満はなさそうだ。
むしろもったいないくらい。
クイズのことを彼女と一緒に夢中になって考えれるのって最高やん？
ってなんてこと考えてんだ。
切り替えようと頭を振ると、俺を呼ぶ声がする。




『川上さん、カーテンどれがいいと思います？』

川上「俺にきかんと好きなの買えばええんちゃう？」

『川上さんが好きなの買いたいなぁ』






いや、俺が彼氏ならまだわかる。
まだわかるんやけど俺違うぞ……？
いつのまにか付き合ってたりした？
そんなことを考えている俺を横目に彼女は二択までに絞っていたのでストライプのものを指差す。





川上「その２つやったら俺こっちが好き。」

『じゃあそっちにします』






満面の笑み。
カーテン選んでやるだけで笑顔が独占できる簡単なお仕事です。
大勢人がいるところでは見せない無邪気な笑みを浮かべる彼女にドキッとしたのは秘密です。





『みてみて川上さん！このクッションかわいいー！』

川上「はいはい。ソファないんやからまだいらんやろ」

『ねぇ川上さんも来るんだからもうちょっと真剣に選んで！』

川上「……は？」




思考停止したよね。
え？
なに？
来る？
誰が？




『え お家遊びに来ないんですか？』

川上「え、あ、は？」

『？』

川上「もしかしてこの後俺のこと家に誘おうとしてたりする？」

『あ やっぱり用事ありますよね、 ごめんなさい…… 勝手に浮かれてた……』

川上「いや、何もないから来て欲しいんなら行くけど……」

『やったぁ 川上さん大好き！』





ぎゅっと抱きついてくるA。
ほんまに俺がついてきてよかった……
他の男だったら完全に襲われてたぞ……

そんな俺の心配をよそに

『お部屋が人間味のあるものになってきたらおうちにいる時間増えると思うけど1人って寂しいんですよねぇー』

と上目遣いで見つめてくる彼女への正しい返答方法をだれか教えてください。
なお解答権は一回、解答制限まであと数秒、パスは無いようです。

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