クイズの申し子は今日も元気いっぱい。

クイズの申し子と抱き枕。 ページ17

@kwmr
オフィスで疲れた時はAを抱き枕にして過ごすと回復することが多々あります。

↪@qkgir
あの、河村信者に殺されかねないんですけど。

↪@kwmr
がんばって。








河村「なあA？」




ソファに座った河村さんに話しかけられ、パソコンから目を離す。
『どうしたんですか？』と聞く代わりに首をかしげると彼の隣のスペースをポンポンと叩かれる。





クイズノックにいる人たちは責任感が強い人ばかりだ。
通っている大学が大学なので漫画の主人公のように遊べるわけでもないし、勉学に加えクイズの勉強もし、他のサークルの活動もし、日常生活を成り立たせ、加えてクイズノックの活動をしている。
テレビでてる人たちもいるし。
多忙とかそんな言葉じゃ表せないぐらい忙しいだろう。
でも皆持ち前の集中力と責任感でやりきっている。





こんな生活をしていたらそりゃ疲れてしまうときだってある。
まぁ少し有名になり始めてしまったし、普通に過ごすよりストレスが溜まりそうだ。
そんな時、素直に甘えられないのが常だったらしい。
甘える、というのはただ単にかまちょになるとか、そういうことじゃなくて仕事の負担を減らしてもらうとか、そういうのも含めて。





過去形なのは私がその時代を知らないから。
私が来てから、彼は変わったという。現に今のように隣に来て、とおねだりするし、私も黙って抱き枕にされることにしている。
当時は受験生で私もストレスを抱えていたし、まんざらでもなかった。
ほら、ハグってストレスの三分の一を解消するっていうじゃん？
それ。





河村「Aが最近働きすぎなのでお休みの時間です。」


『新入りなんでいっぱい学ぶことがあるんですよ。効率も悪いし人一倍頑張るのが私ですから。』


河村「でも働きづめは良くないですよ。」





そういうと、彼は私を足の間に座らせ、後ろから抱きついてきた。
細い体に少し心配もするけど、何も言わないでおく。
きっと彼が気にしちゃうから。





『河村さん、チョコレートいります？取ってきてもいいですか？』





腕のホールドがゆるんだ。
それを了承だと取った私はキッチンに行ってつまめるものを少し出して、ついでに毛布を持ってきた。
少しでも悩みがはれますように。
そう祈って、抱き枕の役割を果たしにソファへと向かった。







@qkgirl
抱き枕に餌付けされてる河村さんがよくオフィスで見られます。ちなみに抱き枕の作業は全く進みません。

クイズの申し子と抱き枕。【おまけ】→←クイズの申し子、神と。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す