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サトウに『Aと、4人で会う約束できた』
と送り、携帯を閉じた。
永瀬「Aの記憶の中に、なんで俺らはおらんのやろうな」
平野「俺がいちばん知りてえよ!」
廉とサトウの言う通りこの夢に
Aの記憶がすり変わった理由のヒントが
あるかもしれない。
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今度あの夢を見た時は、
朝起きたらメモを取ろう。
永瀬「紫耀、どこにする?」
平野「あー…そこにするか」
カレーの乗ったおぼんを持って、
人目につかないできるだけ端の席に座る。
永瀬「今日は見つからんとええ…」
「永瀬さーん!平野さーん!」
永瀬「…げ」
見つかった。見つかってしまった。
いつも、会社の食堂で食べると社員の女性に
声を掛けられて落ち着いて食べれないから
食堂で食べることは避けてるんだけど
Aの会社との打ち合わせで
昼休みが微妙な時間になったから
仕方なく食堂を使うことになった。
端の席に座ったのにもう見つかった。最悪。
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端の席に座ったから俺らの隣に座れるのは各1人ずつ。
俺の隣に座っているのは…わかんねえ。名前知んない。
無意識にため息が漏れる。
社会人は高校生とワケが違う。
無視することは出来ない。
「永瀬さんと平野さん、今度の日曜暇だったりしますか?」
平野「しない」
永瀬「俺も」
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食い気味で素っ気なく答えても
2人は話しかけてくる。正直マジでウザイ。
話しかけんなオーラ気づかないのかよ。
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作者名:ski | 作成日時:2020年3月26日 21時