発作1回目 ページ3
貴女「ん〜っ…!」
ぐっ、と大きく伸びをする。
今日はいつもよりも早く家を出た。
貴女「最近必殺技の練習が多くて自主練だけだったけど、やっぱり部活がないって寂しいなぁ…」
学校カバンを肩に掛け直しながら、私はそう呟いた。
今日から、雷門中サッカー部の『休止期間』が始まった。
一緒に戦った仲間達は、別々の学校に強化委員として派遣されていった。
あー、今日からは可愛いマネ達も暴言を吐き続ける輩もいないのかぁ…となんだか複雑な気持ちになりながら学校に入る。
すると、陸上部の部室から出てくる、嫌というほど見慣れたあの金髪頭が見えた。
貴女「おぉーっ、朝練かー!頑張ってるねぇ、若いねぇ」
宮坂「運動神経悪いAとは違って毎日動いてるからね。
Aみたいな老化が激しい人って大変だね」
貴女「いやいやいや、若いし⁈ サッカー上手いし⁈ まじなめるなし⁈」
今
見た目によらず暴言を吐くわ吐くわの風丸さんに心酔してる時点でもう危険人物だよね!
宮坂「でも、Aは強化委員にならなかったもんね?協会の人は見る目があるよね」
貴女「その嫌味何回も言うよねー。高橋さん、もうそろそろ飽きてきたー。語彙のレパートリーないのかなー?」
そう、みんなが強化委員に行っている中、私だけは例外として雷門に残ることができました!
アレルギーの発作が起こると色々と面倒なことになるから、しなくても良いって言われたんだよね。
ありがとう轟さん♡
私が帝国とか行ってたら多分ペンギンとかで死んでた♡
宮坂「でも…」
貴女「でも?」
宮坂「…やっぱりなんでもない!ほら、早く教室行くよ!」
貴女「え、まだ時間あるのになんでそんなに急かすのって、ぎゃあああやめて!私の髪掴みながら瞬足発揮しないで!頭がもげる!!」
そういえば昨日、みんなと別れるときも色んな人に、「あの…あっ、やっぱりいい」とか「ねぇ…や、やめとく」とかめっちゃ言われたんだよね。気になるじゃんか…!
昨日の疑問をぶり返しながら、頭がもげないように必死に宮坂に遅れない速さで教室に向かった。
宮坂(でも…、Aがいなかったら、学校なんてものすごくつまらないんだろうな、なんて)
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作者名:ぽこ | 作成日時:2019年10月6日 0時