月曜日21時のヒロインⅡ【R.S】 (ページ8)

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「綾瀬さんっ！」

背後から声がして、驚いて振り向く。

「さ、作間くん…。」

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藤原さんの誘いを断ったものの
早めに終わったから
まだ家には帰りたくなくて。

少しだけ買い物をしたあと、
話題の映画でも見ようと映画館に向かっていた。

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「すいません…またビックリさせちゃいました…。」

「ビックリした…。作間くん何でここに？」

プライベートの作間くんは
私服のモノトーンな感じも相まって
更に高校生には見えない。

だけど、少しのラフ感と
手に持つタピオカに高校生を感じて、
やっぱり高校生だ、と安心する。

「俺、今日午後からオフだったんで、
さっきまでメンバーと遊んでたんです。
綾瀬さんは…？」

「私も撮影が早く終わったから買い物してて…
まだ家に帰るには早いから映画でも見ようかな…と。」

やっぱりメンバーと仲良いんだね、と付け足す。

作間くんは照れ臭そうに笑ったあと、

「綾瀬さんが良ければ、
一緒に…いいですか…？」

思わぬ誘いだった。

「何見るか決めてないけど…
それでもよければ。」

考えるより先に口が動いてた。
まさか、まさかの展開だ。

よっしゃ！なんて小声で作間くんが
喜ぶから、私は笑ってしまう。

私より目線の高い、年下の作間くん。
何見ますか～？なんてスマホをいじる。

「これとか…どう？」

流行りのコメディ映画を提案すると、

「え！綾瀬さんこんなの見るんですか！」

大袈裟に驚く作間くん。

「それ、どういうこと～？
たまには息抜きにいいかなぁって。」

「ギャップ感じました！その案、乗ります！」

2人で笑い合う。

比べるのは、良くないことだけど。
藤原さんといたときにはなかった、
安心感を感じた。