天童覚 ー 折 ページ2
もう反抗なんかする気にもならない。
気持ちがあったとしても、きっと覚がそうさせない。
身体に残る熱が、それを痛いくらいに教えてくる。
「着れば？風邪引いちゃうんじゃない」
そう言って、床に散乱していた服を私に投げてきた。
(さっきまであんなに怒ってたの、噓みたい)
…なんて、投げられても着る体力すらもう残ってないんだけど。
「あららー、ごめんネ！やりすぎちゃった？あの男のお陰で体力増えたのかなーと思ってたからさ」
すでに服を身につけた覚は、皮肉たっぷりにそんな言葉を投げかける。
覚のこの態度の原因は、私が浮気をしたこと。
覚は勘違いしてるっぽいけど、体は許していなくて、単に何度かデートを重ねただけ。
それでも浮気は浮気だし、今さらそんなこと言ったって信じてもらえないなんていうのは、私が一番わかってる。
(…私、なんで浮気したんだっけなぁ……)
覚えてないから、たぶん出来心。
その時はその時で楽しいと思っていたのは事実。
でも、今思えばほんとに馬鹿だなって思う。
「Aはいい子だよね」
さっきとは全く違った甘い声色が、耳をかすめる。
『……なんで？』
「だって、ちゃーんと俺のとこに戻ってきたでしょ」
この言葉に安堵しての『怒ってないの？』という質問は、墓穴を掘るのと同じこと。
言葉を濁す代わりに、布団を肩まで被り直す。
そんな私に、覚はニコニコしながら続けた。
「俺のこと嫌になったなら、ソイツんとこ行っちゃえばよかったのにさ。それに、さっきも無抵抗だったし」
(当たり前だよ、)
浮気したって何にも得られなかった。
楽しかったは楽しかったけど、いつもどこかに罪悪感があって
背徳感なんて一つも感じなくて
そもそもあの人のことだって、100%好きにはなれなかった。
浮気して分かったのは
私は結局覚のことが好きってことと
覚から離れることはできないってことだけ
「バキバキに〜折れっ
何を？」
(…あれ、私の携帯だ)
ご機嫌な覚の手元を見て、そんなことを思う。
パスワードどうやって知ったんだろう
最近変えたのによくわかってるなぁ
頭に浮かぶのはそんなのばっかで
きっとあの人の連絡先を消してるんだろうけど、もう止める気もなくて
むしろ消して欲しいとまで思ったりもして。
「心〜をだよ〜」
(＿＿妖怪みたい)
そんな彼を好きになったのも
彼を怒らせてしまったのもぜんぶ私。
自業自得だなぁ、なんて
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ん？……君は誰だね！？(プロフ) - 夢主ちゃんのくずっぷりが、、、 (2020年6月20日 18時) (
レス) id: c7581e2406 (このIDを非表示/違反報告)
Rena(プロフ) - 白布くんと影山に捨てられたくなるような小説でした。応援してます (2020年5月2日 1時) (レス) id: cec64ef57b (このIDを非表示/違反報告)
白並あんず - リクエストで瀬見さんやってもらいたいです…白布と影山は精神えぐられました…及川さんの話がお気に入りだったりしますw (2019年9月29日 0時) (レス) id: 110026f8f9 (このIDを非表示/違反報告)
まりも。 - リクエストで茂庭さんお願い出来ますか…？ (2019年8月27日 14時) (レス) id: 6023cd4d77 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのティッシュ - リクエストお願いします！研磨とあかーしって大丈夫ですか…？よろしければお願いします。あと、応援してます！更新ファイトです(^-^ゞ (2019年8月27日 5時) (レス) id: 9aa7f700a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：は お
| 作成日時：2019年8月24日 10時
