社畜系女子高校生【呪術廻戦×ヒロアカ】 (ページ8)

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『...ふーん、へぇー

お父さんは褒めてくれないんだー

じゃあ撃っちやおっかなー

撃っちゃおっかなー』

確かこの言葉は本気だった

父があまりにも焦りだしたから、私は冗談と舌を出した

それから、父と母は個性について触れてこなかった

おばあちゃんが家に来て、仕事の最中は見ていてくれたけどきっと口実だ

子気味悪い私をそばに置きたくなかったんだろう

父はビルボードチャートでは30位代をキープしていたし

母だって50位前後はさまよっていたからそこそこの人気だった

まぁ、こんな気味悪い私がいれば家で自由にのびのび生活なんて無理だ

『ババア！！私遊びに行ってくる！』

6歳になって数日

早生まれの私は小学生になって、赤いランドセルを背負ったまま友達と一緒に公園に向かった

「ババアじゃなくておばあ様でしょうがァ！！」

そんな声にケタケタと笑いながら走る

「Aちゃんのおばあちゃん怒ってるよ？いいの？」

『いいのいいの！いつもの事だし！』

人より大人びている自覚があった私は人の感情に機敏だった

あの人はこう思ってそうだな、とか

あの人の沸点はここだな、とか

あの人あと5秒くらいでここに着くだろうな、とか

そういう第六感がすごく効いていて、それが個性なんじゃないかと疑ったこともあった

ある日、祖母は私にこういった

「病院で個性の検査を受けないか？」

と。

まぁ受けてみるのもいいかなとは思った

私の腕から出る拳銃等は、個性ではないことは既に知っていた

だから、個性届には個性を記入せずにいた

もしかしたら、という淡い希望を持っていたせいで

結論

私は無個性であった。

そこまでショックじゃないのは覚悟ができていたから

あーやっぱりあれは個性じゃないんだ、とはっきり確認できてむしろスッキリした

こういう所が大人びていると言われる原因か、と自己完結までしていた

『ババアは悲しい？私個性なくて』

「アンタなぁ...はぁ、呆れたよアンタには

別にショックな事なんかないべよ

お前さんには個性なんかよりよっぽどいい武器があるでねか？

それを誇ることだね」

そう言って手を握った

その日、初めて私はババアに

ありがとう、おばあちゃんと返した

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