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「でもAちゃんの目は正直だよ…?」

そう言って、カウンター越しに肥え太ったミシュランみたいな腕を私の顔へ伸ばしてくる豚野郎。思わず後退りしそうになった、その時。

「オイ」

豚の手がピタッと止まった。それもそう、九井さんがその腕を掴んでいたからだ。

「あ?なん…ウワッ!」
「店員さん、嫌がってんだろ。仕事の邪魔してんじゃねえよ」
「はぁ?何だよ嫉妬か?誰にも相手にされない醜男は悲しいなあ!それとも何、オマエもしかして、Aちゃんのストーカー?」
「ストーカーはオマエだろ。しつこく言い寄って」

や、やばい。九井さんと豚が喧嘩してる。オロオロしながらも何もできずに見ていると、豚がワッと吠えた。「Aちゃんだってオマエみたいなゲロブスを応対するより、オレと話す方が嬉しいに決まってんだろ!どうせAちゃんに優しくされたからって勘違いしてんだろ?帰れよ勘違い野郎」と。

一瞬、九井さんはその言葉に詰まった。私も詰まった。
は?いや…それもろブーメランなんですけど。お客さんとして対応しただけなのに勝手に自分に好意があると思い込んでるの、オマエ(豚)の方なんですけど。

パッと見ると、九井さんは唇を引き結んで俯きかけていた。
…あ、プチッと来ちゃったワ。イケメンにこんな顔させてんじゃねーよ豚如きが。

キレた私は、今までの笑顔対応をかなぐり捨て、「すみません、大変申し上げにくいのですが」と声を上げる。

何故か豚が勝ち誇った顔をしたので、「ああいえそちら(豚)のお客様なんですが」と言ってしっかり(見たくはないが)豚の方を向いて話し始めた。

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Kyoro丸。(プロフ) - 超面白いですね(笑)主人公の性格が癖強くて好きです(笑) (2023年2月11日 13時) (レス) @page13 id: ea6fdef67d (このIDを非表示/違反報告)
icchy(プロフ) - はじめまして!めっちゃおもしろくてハマりました✨是非どんどん続編期待してます!! (2023年1月9日 21時) (レス) id: 1c7a9fb991 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:怪人百面相 | 作成日時:2023年1月6日 15時

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