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音花「…っと、ちょっとA!大丈夫?」
A「あっ…はい、大丈夫です」
音花「…演奏終わっても弾き続けてるのに、大丈夫なワケないでしょ」
鍵盤から手を離され、音が止まる。
それと同時に、音花の声が耳に入る。
…どうやら呼ばれてたみたいで。
音花「はぁ…すぐには気づけなかったけど、ここ数日音に没頭してる気がする…なんか焦ってる?」
A「………焦ってはいない、はずですが…」
音花「え、じゃあ何…?」
A「…なんででしょう、」
音花「…A自身もわかってない訳ね…、そりゃどうしようもねーわ…とりあえず帰って休めば?そろそろアイツも…」
言われて自分も気づき、少し考えるも答えは出ず。
その様子には音花も匙を投げるものの、心配なのか教室まで付いてきてくれる。
…そこへ廊下へ出ると、
音花「…と、噂をすれば」
佐久早「…風邪か噂かわからないくしゃみしたくないから、噂とかしないでくれる?」
音花「そんなとこまで神経質なのあんた!?」
A「佐久早くん、部活終わったとこですか?」
佐久早「そうだけど、」
音花「あ、ちょうど良かった!あたしはこれから合奏だし、あたしに代わってAをよろしく、彼氏さん?」
A「ちょっ…別になんとも…」
音花「なんともなかったら、あんな変なことしないでしょ!じゃ、」
佐久早「………変?」
背中を押され、佐久早くんへ1歩歩ませる音花。
そして、彼にAを押し付けたかと思えば、楽器とは逆の手でひらひらと手を振って音楽室へ走っていった。
代わりに取り残された私達にきたのは沈黙。
佐久早「………」
A「………」
佐久早「………あんたが変って何?」
A「…私もよくわからないです」
佐久早「…なにそれ、けど…あれが言うならそうなんだろ…」
A「まあ、当たらずとも遠からず…っと言ったところでしょうか…」
佐久早「…なんかないの?」
A「なんかないのって…一発芸の無茶ぶりですか…」
そんな雑談を交えながら、今日も彼の隣に並んだ。
…そう、いつも通り。
*
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氷水(プロフ) - 不協和音さん» 修正しようと思ってます!44巻も出たし、佐久早くんが先輩に対して「ちゃんと敬意はらえるんだこの子っ!!(超失礼)」とかの態度とかもわかったので、続編出るまでお恥ずかしいですがこのままお待ちくださいませ…(笑)ご指摘と素敵なコメントありがとうございます!! (2020年8月13日 20時) (レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
氷水(プロフ) - 不協和音さん» おわーっ!コメントありがとうございます!!久々にほめられて舞い上がっちゃいます…!!質問なんですが、これ書いたのが2020/2月でして、本誌で飯綱くん出たばっかで名前とセッターと主将しかみてなくて、3年なの見落として書いてます…(笑)続編出す際に一緒に→ (2020年8月13日 20時) (レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
不協和音(プロフ) - 面白くて読ませて頂いてます!あの、質問なのですが…飯鋼君は2年生設定なんですか?? (2020年8月13日 18時) (レス) id: a4ec8b23ee (このIDを非表示/違反報告)
氷水(プロフ) - チベスナさん» 2でのご意見ありがとうございます!他の作品に比べて、私の書く小説の佐久早くん大人しいですけど…好きになってくれたのであれば本望です…!!もっと好きになる呪いをかけておきますね… (2020年4月24日 21時) (レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
氷水(プロフ) - 夕妃さん» ご意見ありがとうございますー!佐久早くんを好きになってもらうはずが私まで…!?へへ、ありがとうございます!応援に応えられるような作品になるよう、頑張らせていただきますー!! (2020年4月24日 21時) (レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷水 | 作成日時:2020年3月26日 17時