誰も知らない幼馴染 (ページ14)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:14,993 hit

助けページ14

私は女の子に「ちょっと待ってね」と言い、持って来ていた端末に目を向ける。
それは勿論、トウマとアキノリに今の状況を伝えるため。

そして念の為作っておいた妖怪探偵団のグループを開き、『女の子と遭遇したよ』と送った。
メッセージは直ぐに送られた。

ふと目を前のメッセージを見ると、先程話した内容が送られていた。
何時送られたのか、私はメッセージの隣に書かれている時間を見た。
すると丁度私がシロちゃんのお墓にいた頃だった。

そりゃあ気付かないよね。

私はそう思った。

そして私は女の子に目を戻して「もう大丈夫だよ」と言う。
女の子は「此方」と私の腕を引いた。

すると私達を止める声が聞こえた。
私は驚いて後ろを見ると、アキノリとトウマの姿が見えた。
私は位置情報を伝えていない事を思い出した。
きっと端末で分かったのだろう。もしくはミッチーが探したのか。
どちらにしろ、居場所が分かったのは有り難い。

すると女の子は掴んでいた手を話した。
諦めたのかと思ったが、そうなのだろうか。

そして次の瞬間、女の子は白い光に包まれた。
私は眩しくて腕で目を塞いだ。

その光は長く続いた。そしてやっと収まったかと私は腕を降ろした。
腕を下ろすと少し痛くて、それほど光が長かったのが分かった。

すると、先程の女の子はいなくなっていた。
その代わりに、見覚えのある少女がいた。

「……え？」

アキノリはポカンとした表情で言った。
それはトウマも同じだった。何方かと言うとトウマは目立つ変化が無かったが。

アキノリとトウマにとっては分からないけど、私だけは分かっていた。

「”シロちゃん”……」

私は呟いた。
その呟きはシロちゃんに聞こえていたようで、シロちゃんは「うん」と言った。