Reach for the sky【男主】

懐かしの人 ページ26

『今日はどうしたんですか？』









柳｢んー？なんか優の顔見たくなってさ｣









前の俺なら飛び上がって喜んだだろうけど、









今はなんて言ったらいいのか、何を話したらいいのか全くわからない…。









柳｢もう普通に歩けるようになったんだね｣









『はい、ようやく』









柳｢これからどうすんの？｣









“バレー”というワードを出さないあたりがマサさんの気遣いを感じる。









『迷ってます。いや、正直、もう辞めようかなって思ってるくらいなんです。
もう燃料が無いような気がして。
身体もそうなんですけど、バレーへの気持ちが』








柳｢そっかぁ。
まぁ考え抜いた答えならいいんじゃない？｣









『え……』








柳｢拍子抜けしたみたいな顔すんのやめて(笑)
なに、反対してほしかったの？(笑)｣









『いや、てっきり、俺のバレーへの気持ちはそんなもんだったのかって失望されるかと思ってたので…』









柳｢しないでしょ(笑)
俺これでも優の気持ちはわかってるつもりだよ？｣









そうだ。マサさんは、相手より相手のことを考えて話してくれる人なんだ。

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