にかちゃんだよ〜とは言えない③ (ページ31)

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カウントダウン③ ページ31

sideふかざわ

声出し解禁されたカウコン、やっぱりこれだよねって言う思いが強くて。シャッフルメドレーで翔太が歌い出したときの歓声、俺が歌ってるわけでもないのにぐっと来た。

まずカウコンってデビュー組ほとんど参加するから、普段なかなか会えない人でも会うことができるという側面があって。その点も本当にいいよね。

あとドームのステージに立てるっていうのもいい。いつか自分たちだけで、って思いが強まるし。

「お疲れ様です！あ、あけましておめでとうございます！」

カウコンも無事終わり、メンバーと一緒に楽屋に引き上げる。楽屋では愛しの……っては言っちゃいけないんだけど、心の中ではそんな感じのマネージャーのAさんが待ってくれていた。

モニターで会場の様子が映し出さていたらしく、空き時間に作業するために持ってきていたパソコン仕事の合間にちょこちょこみていたとのこと。

「紅白から本当にお疲れさまです。お年玉……って言うには安上がりすぎるんですけど、これ、1箱ずつどうぞ。」

「これ、オレが好きなとこのチョコじゃん。めっちゃうれしい、ありがとう。」

準備していたらしい高級チョコの詰め合わせ。疲れていたオレたち……特にこのチョコが好きなひかるは顔をクシャッとさせて喜んだ。

ほんと、値段とかじゃないのよ。それにこれもそんな安いやつじゃないはず。

ただ「ひかるが好きなもの」なところがオレとしてはちょっと引っかかっちゃって。このチョコ自体贈り物として扱われることが多いから何らおかしくはないんだけどさ。

「ありがとね、Aちゃん。」

「いえいえー。」

はにかむAちゃん。ほんとかあいいねぇ。

「……ふっか、顔歪み過ぎじゃない？」

「阿部ちゃんもそういうこと言うの！？」

「……ああ、そういうことじゃないよ？めっちゃニヤついてるって意味で。」

「そっち？それならいい……いやオレとしてはよくない！」

どうやらニヤついた顔をしていたらしい。阿部ちゃんがそんなオレを見落とすことなく拾っちゃって。これはこれでおいしいんだけどね。

「えーふっかさんずる。Aさん、オレにはないの？」

「すみません、SnowManの分しか用意してなくて……。」

今回キンプリスノストで楽屋一緒だったからSixTONESの樹がチョコに気付いて。樹ってスプラきっかけでいつの間にかAちゃんと普通に話すようになってたんだよね。

……なんでライバル増えてんだろうな。