にかちゃんだよ〜とは言えない③ (ページ29)

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カウントダウン① ページ29

sideにかいどう

年末恒例のカウコン。ジュニア含めいろんなグループのメンバーが集結するから、出演者の人数がすごいことになる。そして今オレが心配しているのは妹のA。

SnowManのマネージャーの時点でだいぶ心配なんだけど、今年の楽屋、ストとキンプリがスノと同部屋っていうのが恐ろしくて。Aと同世代かちょっと下なんだよな。

「ニカそわそわしてるね。」

「だってあの楽屋やばくない？取って食われたら……。」

「あ、Aちゃんのことだったの？」

落ち着きなかったオレが気になったらしいミヤ、最初からAのことだとは思っていなかったらしく、Aのことだと答えればにっこり笑って。

「人多いから逆にないよー。オレ見てこよっか？佐久間に会う体で。」

「ならオレも行くわ。」

こうしてミヤとふたりであのギラギラしてそうな楽屋に向かうことに。他のメンバーにちょっと行ってくると言い残し、不安に思いながら3組の楽屋へ。

「そういえばニカって、最近阿部ちゃんとか舘様と話してない？」

「あーまあね。……ちょっとバレちゃってね、妹のこと。」

「え！？そうだったの？」

「バレてから気が楽になったっていうか、それでよく話すようになって。」

そういえばバレたこと誰にも話してなかったな。そんなことを話しているといつの間にかスノ、スト、キンプリの楽屋に到着していた。後輩の楽屋なのにちょっと緊張してるんだけど。

ミヤがなんのためらいもなく楽屋のドアをノックし、扉を開ける。

「お邪魔しまーす。」

「あ！宮田くん！二階堂くん！」

さすが宮田一派、佐久間がすかさず声を上げる。そしてその声で気付いたらしいAが勢い良くこちらを振り返った。本当に勢い良く。

「Aちゃーん！渡したいものあって。」

「え、オレじゃなかったんですか……！」

そうだよ、オレには佐久間に会う体って言ってたのにA？佐久間もオレも瞬きの回数が多くなる。そしてAも私？って明らかに困惑している。

ささっとオレたちのところにやってきたA。佐久間の視線が怖いから、ミヤよ早く渡すんだ……！

「はいこれ、……お年玉。シーッでお願いします！」

「ありがとうございます！」

かなりの小声でのやり取り。他の人に聞かれてオレも！ってなったら大変だからな。

……てか、なんでこのタイミングでAにお年玉？え、なに、オレに対しての点数稼ぎ？……流石に違うか。