にかちゃんだよ〜とは言えない② (ページ32)

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波乱の93年会③ ページ32

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「ありがとうございましたー。」

93年生まれのメンバーが集まっての食事会？飲み会も終わって、タクシーに乗り帰宅。会場から一番遠いところに住んでいる私が最後の下車。

タクシー代は皆さんからもらったお金で足りました。ありがたや。

いちご大福は買えなかったけど他のおいしい食べ物にお酒が飲めたから満足満足、なんてニコニコしながらオートロックを開けてエレベーターに乗り込む。

いちご大福は明日にしよっと、そう思いながらエレベーターを降り、住んでいる部屋へ。

「お帰り。……って、飲んできたの？」

あっれー、おかしいな。なんでにぃにがいるんだっけ？今日は泊まりの仕事じゃなかったっけ？目をぱちぱちさせてしばらくフリーズしていると。

「あー、泊まりの仕事、思ったより早く終わったから日帰りにしたの。」

「はー、なるほど。ただいまです。」

荷物を所定の位置に置いたあと、冷蔵庫から強炭酸水を取り出し、勢い良く飲む。

「友達と飲んだの？」

「……同級生と飲んできた。」

なんとなく、本当の事を言ってしまうとにぃにが何やらかすか分からない気がして濁して答える。一人同学年ではないけれど、だいたい合ってるからいいでしょ。

……というか、酔ってないって自分で言っときながら、シラフじゃできないことやってたな。勢いでハグされたりとかしたりとか、バレたらやばいぞ、これ。

「何人？」

「私とあと3人。」

怖いって。ちゃんと1次会で終わったなって時間に帰ってきてますよ？

ぴこん！

と、私のスマホにメッセージが届いた。誰からだろうと思えば、先ほどの93年会出席者でのグループが作られたみたいで。主催者は阿部ちゃん。

あべ作ってみましたー!またご飯食べに行きたくなったらここでどうぞ!

みやだて今度は宮舘が料理を作って振る舞おうかな。

いわもとおっ!それは楽しみ!

あべ舘様の手料理食べたいです!

A楽しみに待ってます!

とりあえずそれだけ送ってポケットにしまいこむ。……というか、完全に食事会用のグループなんだ、これ。しかもあの流れだと、舘様のお家にお邪魔することになりそうだ。

「なんかあやしい。」

「あやしいって言われても同級生は同級生だからそれ以上なんとも……。」

「あ、まさか、岩本とか阿部ちゃんとか？」

……なぜこういう時だけ鋭いんだ！