にかちゃんだよ〜とは言えない② (ページ2)

今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:139,085 hit

何かの実験第2弾① ページ2

sideふじがや

さて、そろそろあの会をやってもいいよね。今回は岩本じゃなくて違う子を相手役にして。

年が近いからだめってことは、SnowManの中で適役はあの人物しかいないだろう。

「なんでしょう、藤ヶ谷くん、横尾くん。」

この場にいるのは前回からの相棒横尾渉と、ニカの過保護を一身に受けているAちゃん。そして今回のAちゃんの相手役、ラウール。

これなら年が離れてるから少しはニカも落ち着ける(落ち着けるなんてないと思うけど)んじゃないかな。

ただラウール。まだ20歳を超えていないというのに、時と場合によっては相当な色気がある。それこそオレの枠を引き継げるんじゃないかくらいの。

「ちょっと面白い映像が撮りたくてね。休憩スペースでAちゃんと話しててほしいんだ。」

「面白い……？僕とAさんが話してるだけでいいんですか？」

それだけで面白くなるなんて思わないよね、そりゃそうだ。

詳しいことは話せないから、相乗効果で面白くなるんだ等と言ってAちゃんとラウールを休憩スペースに送り込む。

……にしてもラウールでかい。Aちゃんが子どもに見えちゃうし。足、本当に長い。

オレも撮影係として二人の後を追う。

わたがニカを休憩スペースにつれてくる手筈になっている。オレだと疑われるかもしれないからね、Aちゃんへの過保護を解消する会だとバレる可能性が高い。

さて休憩スペースにたどり着き、オレもちょっとした死角に入り込む。二人には仕事の話でもプライベートでも何でもいいからと言って、わたとニカの到着を待つ。

……それにしても、ラウール、いつの間にか色気増してない？時と場合とか関係なくでてるよね。休憩スペースの自販機小さく見えるし。

「これ、完全に個人的な興味なんですけど。」

「なんでしょう？」

「付き合うなら年下、年上、どっちがいいですか？」

……ておい！ラウール、オレでも聞かないことストレートに聞いてんじゃん！しかもそのタイミングでわたとニカ近づいてきてるし！ある意味面白そうだけども。

「えー……。付き合う？うーん、そもそも付き合うとか最近考えてないので……。」

「じゃあ僕にもチャンスあるってことですね！」

「え、ラウールさん？」

オレも言いたい、どさくさに紛れて半分告ってるやん！出ていきたいのを我慢して、一瞬忘れていたわたとニカの方を見てみたら。

……あー。聞いてたな、これ。