推しに勝てるわけないでしょ【宮侑】

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夜になり、お風呂を済ませ自販機に立ち寄ろうとしたら侑と黒尾さんが何やら言い合っていた


隠れようとしたけどすぐにバレて黒尾さんはおやすみと言ってその場からいなくなった



『喧嘩？』

侑「…」



明らかにイライラしてる侑に背を向け飲み物を買おうとしたら



侑「透は黒尾さんとマサヤやったらどっちが好き？」



突然意味のわからない質問をされて思わず笑ってしまった



侑「笑うなアホ！」

『なにそれwんー…黒尾さんはお兄ちゃんって感じだから侑の思ってるような好きじゃないよ？』



マサヤ君と黒尾さんを比べるのもどうかと思うけど



侑「…せやったら俺とマサヤやったらどっちが好き？」

『本当どうしたの？』

侑「ええから！どっちなん？」



急に何を聞くのかと思えばどっちが好きって…

そんなの決まってるじゃん



『マサヤ君』

侑「なっんでやねん！お前やっぱりアホやろ！」

『質問に答えただけなのに何で私キレられてるの？！』



前にもこんな事あったような…

ってか意味が分からなすぎる

黒尾さんとマサヤ君の次は侑とマサヤ君って



侑「決めたわ…」

『今度は何…』




侑は私に指をさして





侑「絶対惚れさす！マサヤより俺の方が好きって言わしたるわ！！」



『……………はあ！！？』




惚れさすって…


それって侑が私を好きみたいな…


いやでも揶揄ってる可能性も…


え、でも…そーゆう事？？？？




『無理無理無理！絶対無理でしょ？！』



侑「無理なわけあるか！やらな分からんやろ！俺は決めたら実行する男や！」



侑はズンズンと私に近づいてくる

反射的に私も後ろへズンズン後退り




侑「顔赤なっとるやん、好きなんやろ？」




いや怖いって！！！それ笑ってんの？！

圧が強すぎだよ北さんかよ！！


逃げなければと本能が言っている！



私は振り返って思い切りダッシュした




侑「コイツ…！逃げんなや！！」


『いやいやいや！！怖いから！こないでよ！』




とにかく全力で走る

自慢じゃないけど私体育の成績はAだかんね！




侑「ほんまムカつくわお前！絶対惚れさしたるからな！」



そんな無茶苦茶な！マサヤ君に勝とうなんて…




『推しに勝てるなんて思わないで！！』




校内は私の方が見知ってるから侑を撒くのは容易かった




明日からどんな顔して会えってんだ…

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