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｢そう、｣
なるべく興味が無いように聞こえるよう、冷奴を箸でつつきながら答える。
｢そうなの、最近急に連絡きてね｣
ほら、うちの経理の子と付き合ってるらしいから こんなこと迷惑なんだけどね
と大袈裟な身振り手振りをしてみせる同期が 何だかたまらなく嫌だった。
何となくわかる、まんざらでもないのだ。
そして今日私を突然飲みに誘ったのはこれを自慢したかったのだ。
同期は、中の中の私に 自身の価値を見せつけたかったのだ。
｢へぇ、キムソクジンはなんて？｣
付き合い方を考えねば。そう思いながらも平然を装って先を急かす私も私だが。
｢私の事、いいなって思ってたって｣
｢そう｣
こうやってキムソクジンは狩りをしているのか。
飛ぶ鳥は跡を濁してはいけないのを知らないのか、知っていても敢えてそうしないのか。
どちらにしたって、気味が悪い。
｢あ、ほら また来た｣
そう言って携帯を弄る同期の顔は誇らしげだった。
狩られる側もまた、気味が悪い。
無言で携帯を触り続ける同期を見ていると今日は目いっぱい酔いたくなって、焼酎を注文した。
どうせどうなったって明日は休みだ。
でもこれは決してやけ酒なんかじゃない。そう自分に言い聞かせながら運ばれてきた焼酎を煽る。
｢ねぇ、今Aと飲んでるって言ったら彼も来たいって言うんだけど、どう？｣
暫く携帯から目を離さなかった同期が唐突にとんでもない提案をしてきたが
何だかどうでも良くて
｢うん、呼べば？｣
とぶっきらぼうに返したが、直ぐにはっとした。
キムソクジンが来るって？今、ここに？
それはまずい。と思う反面、久しぶりにあの姿を見ることができるのか、と心臓を鳴らす自分がいた。
｢ごめんね、折角二人で飲んでたのに無理言って｣
同期は既に化粧ポーチを手に立ち上がりつつそう言い、御手洗に行ってくるね と店の奥に歩き去った。
｢まぁ。｣
一人で口にするその言葉は、色んな意味を含んでいた。
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K(プロフ) - sunnyさん» コメントありがとうございます！ジンくん目線！凄くいいですね。整理が着いたら書いてみたいと思います！本当に嬉しいお言葉ありがとうございます。 (2021年10月15日 20時) (
レス) id: 2712528a63 (このIDを非表示/違反報告)
sunny(プロフ) - すごいどストライクの作品で大好きです💜！この作品のジンくん目線？の内容もすごい気になります！これからも大変かと思いますがお話頑張ってください！！ (2021年10月15日 18時) (レス) @page37 id: 5ee4f4580f (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - びぃんさん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉を本当にありがとうございます。こんな最低の男にしてしまって申し訳ないですが気に入っていただけて良かったです！ (2021年10月11日 18時) (レス) id: d7c2a5623f (このIDを非表示/違反報告)
びぃん(プロフ) - いやめちゃくちゃ好きです何だこれは……すっごい昂りましたありがとうございます神様仏様K様…… (2021年10月11日 18時) (レス) @page37 id: 57661bab90 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ほまさん» コメントありがとうございます！激アツ、凄く嬉しいです！風景を思い描いていただけて良かったです。これからも少しずつですが書き進めていこうと思いますのでまたご覧頂ければ幸いです。 (2021年10月11日 0時) (レス) id: d7c2a5623f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K | 作成日時：2021年10月2日 19時
