検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:288,472 hit

20 ページ20








放課後と思われる時間帯に、言われた通りに大食堂へと来た。


「1日中掃除してもうクタクタなんだゾ…それなのに、これから窓拭き100枚だなんて…」


「何言ってんだ、8割俺が掃除してた」


「あれはずるいんだゾ!高いところまで飛べる魔法!」


そう、重力操作で高い位置の場所の掃除をしていたのだ。我ながらとても楽な作業だった。


「それにしてもあのエースってヤツ、遅いんだゾ。オレ様を待たせるとは良い度胸だ!」


イライラして言うグリムに、「まァもう少し待ってみようぜ」と宥める。









……それから、どのくらい経っただろう。









「…いくらなんでも遅すぎるんだゾ!?真逆アイツ、逃げたんじゃないだろーな!」


「いや、多分逃げた」


「にゃにーっ!?罰をオレ様達だけに任せて逃げるなんて、許さないんだゾ!行くぞ中也!エースをとっ捕まえて窓掃除させてやるんだゾ!」


「…はァ、分かった分かった…」


逃げたであろうエースを捕まえる事になってしまった。

















一先ず教室へと入った。


「オラァ!エースは何処だ!隠し立てするとただじゃおかねーんだゾ!……って、もう誰も居ない〜!?」


否、正確にはグリムが教室へと入った。

俺は後から着いていく。


「どうやらハズレみてェだな」


「いいや、私が居るよ」


一言呟いた次の瞬間、声が降り掛かってきて思わず驚いた。


「ふぎゃー!?絵が喋った!?」


グリムの言う通り、なんと、壁にあった肖像画が喋ったのである。

絵は気にする様子もなく続ける。


「なんだい?喋る絵画なんかこの学校じゃあ珍しくないだろう?あっちの壁の貴婦人も、こっちの壁の紳士も、皆お喋りするよ。肖像画には口があるんだから、お喋りをするってものさ。普通の事だろう?」


「普通の事?……此処は何でも有りだな」


「君の“普通”と私の“普通”は違う。個性は尊重し合ってこそだ、そうだろう?それで?君達誰かを探しているのかい?」


グリムは多少たじろきながらも絵画に質問をした。

21→←19



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (369 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
971人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

雪見だいふく - ちゅやかっこえぇ┏( ^ω^ )┛ (2021年10月24日 22時) (レス) @page41 id: 7c6b1438f9 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー大好き!!(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!更新頑張ってください!! (2020年10月6日 0時) (レス) id: 2d39102061 (このIDを非表示/違反報告)
苑歌(プロフ) - やばい。面白すぎます!続きがめちゃくちゃ気になります!こんな感じの話を求めてました!応援してます!無理はしないでくださいね。 (2020年9月19日 22時) (レス) id: b9c45128c7 (このIDを非表示/違反報告)
死の林檎@Get along同盟???????(プロフ) - ぎゃあァァァァァ(((うるせェよ ktkr(^q^) ファンです!!頑張って下さい!応援しています!一生ついていきます!!! (2020年7月6日 16時) (レス) id: 6c1b6d3d5d (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 仁兎さん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです! (2020年7月5日 21時) (レス) id: ff02591f43 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作成日時:2020年5月11日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。