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放課後と思われる時間帯に、言われた通りに大食堂へと来た。
「1日中掃除してもうクタクタなんだゾ…それなのに、これから窓拭き100枚だなんて…」
「何言ってんだ、8割俺が掃除してた」
「あれはずるいんだゾ!高いところまで飛べる魔法!」
そう、重力操作で高い位置の場所の掃除をしていたのだ。我ながらとても楽な作業だった。
「それにしてもあのエースってヤツ、遅いんだゾ。オレ様を待たせるとは良い度胸だ!」
イライラして言うグリムに、「まァもう少し待ってみようぜ」と宥める。
……それから、どのくらい経っただろう。
「…いくらなんでも遅すぎるんだゾ!?真逆アイツ、逃げたんじゃないだろーな!」
「いや、多分逃げた」
「にゃにーっ!?罰をオレ様達だけに任せて逃げるなんて、許さないんだゾ!行くぞ中也!エースをとっ捕まえて窓掃除させてやるんだゾ!」
「…はァ、分かった分かった…」
逃げたであろうエースを捕まえる事になってしまった。
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一先ず教室へと入った。
「オラァ!エースは何処だ!隠し立てするとただじゃおかねーんだゾ!……って、もう誰も居ない〜!?」
否、正確にはグリムが教室へと入った。
俺は後から着いていく。
「どうやらハズレみてェだな」
「いいや、私が居るよ」
一言呟いた次の瞬間、声が降り掛かってきて思わず驚いた。
「ふぎゃー!?絵が喋った!?」
グリムの言う通り、なんと、壁にあった肖像画が喋ったのである。
絵は気にする様子もなく続ける。
「なんだい?喋る絵画なんかこの学校じゃあ珍しくないだろう?あっちの壁の貴婦人も、こっちの壁の紳士も、皆お喋りするよ。肖像画には口があるんだから、お喋りをするってものさ。普通の事だろう?」
「普通の事?……此処は何でも有りだな」
「君の“普通”と私の“普通”は違う。個性は尊重し合ってこそだ、そうだろう?それで?君達誰かを探しているのかい?」
グリムは多少たじろきながらも絵画に質問をした。
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雪見だいふく - ちゅやかっこえぇ┏( ^ω^ )┛ (2021年10月24日 22時) (レス) @page41 id: 7c6b1438f9 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー大好き!!(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!更新頑張ってください!! (2020年10月6日 0時) (レス) id: 2d39102061 (このIDを非表示/違反報告)
苑歌(プロフ) - やばい。面白すぎます!続きがめちゃくちゃ気になります!こんな感じの話を求めてました!応援してます!無理はしないでくださいね。 (2020年9月19日 22時) (レス) id: b9c45128c7 (このIDを非表示/違反報告)
死の林檎@Get along同盟???????(プロフ) - ぎゃあァァァァァ(((うるせェよ ktkr(^q^) ファンです!!頑張って下さい!応援しています!一生ついていきます!!! (2020年7月6日 16時) (レス) id: 6c1b6d3d5d (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 仁兎さん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです! (2020年7月5日 21時) (レス) id: ff02591f43 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2020年5月11日 12時