好きになっても良いですか？2（赤） (ページ47)

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そう言って取り出したのは鍵だった

「つらい時は無理せんといて

Aは真面目で自分で抱え込んでしまうから

そん時は呼んでくれたら駆けつけるし、Aも我慢せんといていつでも来て」

大毅くんの優しさに、隠そうとしてた不安な気持ちが出てきてしまって涙がこぼれる

「ごめんな、俺がちゃんと待ってから気持ち伝えてたらこんな我慢とか不安な思いさせへんかったよな」

そんな事ない

と伝えたくて、必死に首を横に振る

「A、好きやで」

受け取った鍵を握りしめて、ぽろぽろと溢れてくる涙を拭きながら、『私も』と伝えた

「そろそろ時間やばいか？」

少し落ち着くまで手をぎゅっと握ってくれていた大毅くん

『うん。そろそろ行かなきゃ』

名残惜しいけど手を離す

「あー、しばらく触れられへんと思ったらやばいな

...ちゅーしてもええ？」

ハッキリと言われて恥ずかしくなる

昨日のキスを思い出し顔があつい

『...ダメ

誰かに見られるかも』

「えーーーっ

昨日もっとしとけばよかった...」

すごく落ち込む大毅くんが少し可愛い

ドアを開けて降りると閉める前に大毅くんに声をかける

『送ってくれてありがとう

1ヶ月後、迎えにきてくれたら

いっぱいしてもいいよ...ちゅう...』

恥ずかしくて、『じゃあ』と言ってすぐにドアを閉める

走ってマンションの入口に向かう

車の方を振り向くと大毅くんは手で顔を隠しながらハンドルに突っ伏している

遠目でも耳が真っ赤になっているのがわかる

早く迎えにきてね

心の中でそう言って、そっとマンションへと入った