好きになっても良いですか？2（赤）

81 ページ31

重岡side





神「しげーそろそろ帰れるで」






神ちゃんの声がして目を開ける


そうや、控え室で寝てたんやった






重「ありがとう。すっきりしたわ」





メンバーといるのはもちろん落ち着くけど、神ちゃんはこうやって面倒見も良くて、しつこすぎず心地良い距離におってくれるから、弱ってる時は特に一緒におると安心する







神「あ、そういえばAさん心配してたで？

体調悪いんかな？って」





そういや、撮影前もえらい心配そうな顔しとったな...







重「ちょっと挨拶だけしてくるわ」






直接「大丈夫やで」って言いたくて、スタジオに戻ってAを探す






おった...けど忙しそうやな



仕事の邪魔したらあかんし、バレへんようにそっとスタジオをあとにした









--------------




「...あれ？今何時や？」


マネージャーに家まで送ってもらって、そっからまたソファで寝てしまったらしい




時計を見ると、帰ってきてから40分程経っていた





「風呂入ろ」



浴槽を洗ってお湯を張る


その間に動画でも見ようと携帯を出すと、LINEのアイコンの上に未読メッセージのお知らせが







タップすると、そこにはAからのメッセージ



A今日もうお仕事終わり?おかずたくさん作ったんだけど、よかったらおすそわけしたくて、近くの公園まで持ってくね!








えっ


これいつきてたやつや！？





時間を見ると30分程前





慌ててAに電話をかけるとすぐに繋がった






『もしもし』



「A！今どこ！？」



『もうすぐ公園なんだけど...今日まだお仕事かな？」






よかった...まだ着いてはないらしい




「ごめん、寝てしまってて今LINE気づいてん

家におるし迎えにいくから待ってて？」






「よかった。

ちょっと疲れてそうだったから、迷惑かなと思ったけどおかずよかったらと思って...


でも見られたりしたらよくないしどうやって渡そうかなーって...きゃっ』






迎えに行こうと財布と鍵を持って出ようとすると、突然Aが悲鳴を上げた





「A？？どした？？」






心配になってスマホを耳に押し付ける






『あ、雨が...』



よく聴くと後ろでザーッという音が聴こえる





「すぐ行くから屋根あるとこおって！」









傘を持って急いで家を出ると、公園まで走った

82→←80

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す