好きになっても良いですか？2（赤）

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重「小瀧は？」





『あ、お手洗いに』





近づいてくる大毅くんに、どんどん鼓動が速くなる





重「待ってるん？」





『携帯を持っててって頼まれて...


あ、私撮影に戻らないといけなくて、これお渡ししていただいてもいいですか？』





小瀧さんと同じように、小瀧さんの携帯を大毅くんに押し付けてしまった






『じゃあ...』






大毅くんの前を足早に通り過ぎ、スタジオに向かって歩く



仕事中なのに、2人で話しただけでこんなにどきどきしちゃうなんて







仕事に集中しようと、すぐに桐山さんの撮影に合流した









〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
重岡side





次の個人撮影に向けて衣装さんに呼ばれて、手を少し横に広げてされるがまま



そんな時、「Aさーん！」とAを呼ぶ声がして振り返ると、小瀧がAに近づいていく




そのまま2人でスタジオを出て行った







どこに行ったのか気になって仕方がない








「重岡さん、ちょっと顔こっちにください」



重「あ、すんません」







くそ、小瀧め...



　


いつもはなんとも思わない些細な修正が、すごく長く感じる






やっと終わって「次小瀧っすよね？呼んできましょうか？」と自ら衣装さんに確認をする




余裕なさすぎやな









スタジオを出てまっすぐ廊下を進むとトイレの方から声が聞こえた






「Aさん？」





名前を呼ぶとAがこちらを見て、一瞬大毅と呼びかけて、慌てて「重岡さん」と言い直す





小瀧は？と聞くと、ちらっとトイレを見て『お手洗いに』と返ってくる





え、わざわざトイレ待ってるん？


どゆことやねん







一緒にスタジオを出ていく姿を思い出して、ちょっとモヤっとして「待ってるん？」と少し冷たく言ってしまった






『携帯を持っててって頼まれて...


あ、私撮影に戻らないといけなくて、これお渡ししていただいてもいいですか？』





Aに携帯を渡され、そのまま行ってしまった








重「小瀧の携帯やん」




画面を見ると、LINEのIDを検索する画面





まさか、小瀧にLINEを？



あかんモヤモヤする








小「え？しげ？Aちゃんは？」



重「撮影戻るって

ん」




携帯を返すと慌てて何かを確認している




小「ちょーーーLINEのID入力してくれてへんやん」



重「小瀧から聞いたん？」




小「彼氏おらんって言ってたしいけると思ってんけどなーーーー」

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