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迷い犬 一 ページ10

「それにしても……沢山の本だね」

そう言って太宰治は辺りを見回す

「太宰……も見たかったら見ていいんだぜ!俺の作品も最近浄化されたし芥川先生の作品も_______」

「芥川?芥川君かい?」

芥川……君?

今、太宰、芥川先生の事、君呼びで言ったよね……

「し、知ってるの?」

そう言って肩を掴めば太宰は驚きながら

「私の……弟子みたいなもんかな」

「羨ましい!!」

俺はそう言って思わず机を叩いた

いや、だってあの芥川先生に“太宰さん“とか”先生“って呼ばれるってことだろ!なにそれ!俺と変わって!?

「……君はもしかして、芥川く……先生が好きなのかい」

「好き!だって芥川先生男前だし作品は素晴らしいんだ!」

そう言っても太宰はピンとこないよう

「しっかたないなあ、見に行こうぜ!」

「いや、見に行くって……一寸」

俺は太宰の手を掴んで夏目先生の部屋を覗きに行く

木曜日は芥川先生は決まって此処にいるからな!

あ、ストーカーじゃないぞ?常識だ

「ほら、あの髪が長い男性だよ!芥川先生、マジ男前じゃない?そう思わない?」

「……凄く大人しそうだね」

「……それだけ?」

「私の世界の芥川君と違い過ぎて」

そう言っていると

「おや……君は」

「あ、あ、あ、芥川先生!」

「太宰君だよね。潜書は終わったんだね」

「はい!あ、それで隣にいるのがあっちの世界の俺です!」

そう言えば太宰はにこやかに笑い

「……矢っ張り、違うね」

そう言って愉快そうに笑った

芥川先生はぽかんとしながら煙草を吸っていた

迷い犬 二→←館長の依頼 二



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杏奴(プロフ) - こちらの小説を初期から読んでいました。完結しているようですが、番外編として文スト×文アルの短編集を執筆していただけませんか? (2020年3月17日 12時) (レス) id: 528c02e07c (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - 長音_chinon_さん» ありがとうございます! (2019年10月19日 11時) (レス) id: ca9d24e2f0 (このIDを非表示/違反報告)
長音_chinon_(プロフ) - 完結おめでとうございます!楽しかったです! (2019年10月18日 22時) (レス) id: a14d8293f8 (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - 歴史馬鹿さん» ありがとうございます! (2019年10月14日 17時) (レス) id: ca9d24e2f0 (このIDを非表示/違反報告)
歴史馬鹿 - リュカさん» ふふふふ新作おめでとう (2019年10月13日 21時) (レス) id: 9576c83dfa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リュカ | 作成日時:2019年10月10日 11時

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