無愛想な。【沖田総悟】 (ページ6)

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無愛想。4 ページ6

シラける。

V字ハゲはタバコを落とし、同い年の人はまん丸の瞳でゴリラを見つめている。
そして私は、

「理由は」

割と冷静だった。まぁ頭の回転の速さと状況理解能力は優れていると自信を持って言える。

近藤「Aちゃんの取った行動は今の話を聞く限り正当防衛だ。」

土方「いや、でもそれが嘘だったら」

近藤「確かにその可能性もあるだろう。だけど真選組と言う局中法度に縛られて、規則正しい生活、国を守ると言う日常を送れば改心できるだろう。」

土方「だからと言って」

近藤「それにこの子はまだ13歳だ。ここで希望を捨ててしまうのにはあまりにも速すぎる。そして身寄りもないんだ。この子にはまだたくさんの可能性があるんだ。」

ゴリラの言葉を聞いて、この人はきっと誰でも信じられるから、誰それ構わず救おうとするから周りの人がついていくんだろうなと思った。

でも私は全部救おうとして全部無くしてしまった人を知っている。
この人もいつかそんな日を迎えてしまうのではないかと思う。

だけど、そんな絶望を知っているからこそ今度こそは変えたいと思った。
全て救いたい。全て失ったあの人のことも、離れていってしまったみんなのこと、今はいない人も全部。

だから私は、

「よろしくお願いします」

この人たちについていくことにした。