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「俺は応援もしなければ口出しもしないつもり。テヒョンがAに想いを伝えたいって言うならそうすればいいし、それをAが受け入れるなら俺だって反対しない」
「うん…そうなりそうな気はするけどね」
「ああ…だから、俺もそろそろ妹離れしなきゃって思って」
最後の最後に寂しそうに言うユンギに笑みが漏れる。そういうところは可愛いよね。
「ヒョン、俺は妹離れできると思うか？」
再びAちゃんから視線を外して、僕の方をしっかり見て聞いてくる。その顔は真剣だった。
「しなきゃダメでしょ。まずは部屋に連れ込むことをやめないとね」
「ああ…」
ああって。連れ込むの止めないつもり？なんでそこ悩むかな。Aちゃんとテヒョンのこと思うなら、そこは譲れないところでしょ。
「ユンギから妹離れできればAちゃんも兄離れできるんじゃない？」
「…前、Aに彼氏ができた時」
「あの最低男？」
「はい。あの時は俺が事務所受かって初めて俺とAは離れ離れになったんです。それまで何をするのもどこに行くのもずっと2人一緒で。俺だって寂しさはあったけど、Aは俺の比じゃなくて」
ユンギから聞かされるAちゃんの話は想像し易かった。きっとすごく寂しがっていたんだろうなあって思う。
「だから兄離れしろって言ったんです。親しい友達もできないで、結構1人ぼっちだったこともあったから。そしたらすぐにあの男が彼氏なった」
「ユンギ離れするためにAちゃんはあの男と付き合ったってこと？」
「いや…一応ちゃんと好きだったと思う。結局3年ぐらい付き合ってた…のか？最初はすごく楽しそうに話してたし、幸せそうにしてたから俺も安心してたんだ」
思い出しながら話すユンギを見て、俺も昔のAちゃんを思い出してみる。でもあの事件でAちゃんに彼氏が居たことを知ったわけで。彼氏の話はAちゃんはユンギにしかしなかったということだろう。
「結局、元彼はユンギを超えられなかったってことかな」
「そうかもな。それがまた嬉しいって思う俺も相当だと思う」
「うん、相当シスコン。本当に妹離れする気あるの？」
「ある」
僕の言葉に即答するユンギ笑う。
「僕はみんなが笑い合えるならなんでもいいよ。ユンギとAちゃんが依存し合っててもいいし、Aちゃんとテヒョンが付き合ってもいい」
ただみんな悲しむことなく、この先もずっと笑顔を見せてくれればそれでいい。
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作者名：藍
| 作成日時：2018年11月15日 20時
