18 テヒョンの気持ち�� ページ30
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「あー…ジョングクの奴…」
自分の部屋に戻ってベッドに飛び込んで、ごろごろする。思い返すのはジョングクと話したこと。
毎日毎日Aのヌナのことを考えている。そして同じくらいユンギヒョンに嫉妬してる。今日だってその前だって、最近ヌナはヒョンの作業部屋に一緒になって籠ってる。
一緒に作業してることもヒョン達の話でなんとなく察してたし、ジョングクじゃないけど、入って行くところを見たことがあったらから知っていた。
知っていても複雑なものは複雑で。ただの兄妹じゃなくて、あまりにも距離が近い2人だから。ズルい、いいな、俺もっていう思いがどんどん浮かんできておかしくなりそうだった。
それをジョングクに指摘されて、しかも咎められて。マンネにあんなに言われると思わなかったらびっくりしたのと同時に自分が情けなく感じた。
「全然俺より大人じゃん…馬鹿みたい…」
確かに何を怖がっているのかって思う。ユンギヒョンは怖いけど、怖くない。本当は優しい人だ。そんなこと知ってる。だからこそAヌナのことが心配で、気にしていて、守ってるんだ。
でも俺はAヌナを悲しませることはないし、そんなつもりもない。むしろ幸せにしたいと思っているし、あの笑顔を守りたいと決めたんだ。
だったら何を迷う必要があるのか。怖がる意味はない。ユンギヒョンにちゃんと言えばいいんだ…
そう思うけど、やっぱり思うだけでそれを実行に移せるかって言ったら違うんだよな〜
それにヌナが俺を選んでくれないと意味ないし…ヌナの一番になりたい。それだけなのに上手くいかない。
「あああ！」
うじうじ考えている自分が嫌で、ベッドの上で悶える。
「うわ、びっくりした」
「ナムヒョン…」
「ど、どうした？どっか痛いのか？」
ちょうどナムヒョンが入ってきたみたいで、俺の様子にめちゃくちゃ驚いている。見当違いな心配をされてなんだか恥ずかしくなった。
「ううん…大丈夫。驚かせてごめんなさい」
「いや、ちょっとびっくりしただけだから。珍しいな、お前が大人しく部屋にいるの」
「うん…ちょっと考え事してて」
ジミンに奮起されて、ジョングクにも背中を押されて。その上ナムヒョンにまで縋るのかって思ったけど、もう誰でもいいから俺の話を聞いて欲しかった。
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作者名：藍
| 作成日時：2018年11月15日 20時
