【BTS】カタストロフィー【JK】 (ページ10)

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誰も救われないページ10

連日やまない無言電話。

「…もう、やだ…、何で…？」

掛かってくるのは、決まって非通知か公衆電話。

着信拒否を設定すれば、今度は元から設置されていたほとんど使うことのない自宅の電話が鳴り響く。

今日、何度目だろうか、響いたそれにナマエは電話のコードを引き抜いた。

「はぁ、」

電子音を発しなくなった電話に、ほっと息をつく。

「…もう、なんなの…」

…誰？誰がこんなことするの…、
なんでわたしのケータイの番号知ってるの？
なんで家の番号まで…

様々な疑問が、ナマエの頭に浮かぶ。

ピンポーン…

そして不意に響いたチャイム。

「…誰だろ、」

インターフォンを確認しても其処には誰の姿も映っていない。

ドクドクと、嫌に高鳴る鼓動。
恐る恐るナマエは玄関へと足を運ぶ。

「…？なにこれ？」

見つけたのは簡易用のポストから入れられたのであろう、白い封筒。拾い上げ、それを見つめる。宛名も宛先もなにもない。

…誰かが、直接ここに入れた…？

気付いた事実に、背筋はすっと寒くなる。でも不思議なもので中身がなんなのか気になってしまって。意を決し、ナマエは封を開いた。

「……！いやっ…」

バサバサとナマエの手から滑り落ちたものが床に散らばる。

「…なんなの、これ…、わたし…？」

封筒の中には大量のナマエの写真が入っていた。思わず落としてしまったそれを拾い集め見つめる。

「…なんで、…なんで…！？」

…いつの間に？誰が？…何の為に…？

疑心暗鬼に陥ったナマエは写真をゴミ箱に投げ捨てた。