【BTS】カタストロフィー【JK】 (ページ29)

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「んー…、気持ちいいね…」

青空の下、定期検診で訪れていた病院内の庭にある緩やかな道を２人は進む。そこにはアイビーが青々と茂っている。ナマエはここの雰囲気を気に入っていた。

ジョングクは微笑みながら、ゆっくりとナマエの車椅子を押していく。

数ヶ月前にジョングクはペンに向けて婚約を発表した。賛否両論、祝福もあれば悲しむ声もあったけれど、相変わらず人気の衰えない彼はさすがだった。

「…なんか実感わかないなぁ」
JK「んー？何が？」

聞き返すジョングクにナマエは照れたように笑った。

「だってさ…今日からグク、わたしの旦那さんなんだよ？」
JK「うんっ、そうだよ！旦那さん！」

二人は病院に来る前に、婚姻届を提出したばかり。ナマエの左手の薬指には、ジョングクから贈られた指輪がキラキラと光っている。

JK「そして、ナマエは今日から僕の奥さん！」

言いながら、ジョングクは歩みを止める。ナマエの前に回り込んで、目線をあわせしゃがみこんだ。

JK「これからも宜しくね、奥さん」
「…ふふ、こちらこそ！」
JK「…本当にありがとう、ナマエ」
「ううん、こちらこそありがとうだよ。この先ご迷惑かけますが、よろしくね？旦那さん！」

ジョングクは手をのばして、くしゃくしゃとナマエの髪を撫でる。
かがんだままのジョングクに、ナマエも手を伸ばしその髪を撫でかえした。

「…この先も、変わらぬ愛を誓いますか？」

ナマエの言葉に、ジョングクはやわらかく微笑んだ。

JK「１００回だって誓えるよ。…ううん、もっともっと、生まれ変わってもずっと誓う」

ずっとずっと、ナマエだけを愛し続けるよ

ナマエの薬指。太陽に照らされてきらきらと光る指輪にそっと口づけを落とすジョングク。

風に揺れるアイビーに包まれ、暖かな日差しの下で永遠の愛を誓った二人を祝福するように、一羽の鳥が鳴いた。