悪役のヒロイン

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「もしもし わたし だよ！久しぶり！
Aさ！btsのマネージャーなんでしょ！」


『そうだよ、 で？』


「私大好きなんだよね！
お願い！ サインをもらってきて欲しいの！」


『個人ではできない。』


「は？ 学校で馴染めなかったお前が逆らうの？」


『今は違う。』


「まじうざいんだけど。 じゃあカトク教えて」


『無理』


「は？ちょっとま『さよなら』


話したこともない中学の同じクラスの女子からの
電話はいつも彼ら目当て。
どこから私の番号を知ったのか。
彼らはライブ会場の写真を見ている。
ジンは椅子に座ってぼーっとしているが
どうしたのだろう。

あ、そういえば 明日の番組 のスタッフに
電話をしないと。
えーっと あ。あったペン。
○○さん ○○さん ○さん


JK「あと少しじゃん！ああああ！緊張！」


SG「うるさいなグガ ライブで転ぶなよ」


『っ！』


あぁ。"ライブ"か 怖いな。思うだけで手が震えそう
怖い。あー めちゃ怖いけど
やり残したことあるけど
彼らとたくさんしたいこともあるけど。
できない悲しさと悔しさと虚しさだよね。


『よいしょ』


ペンを拾ってスタッフの名前を書こうとした。


『ライブ… 1.2.3.4.5.6.7. あと。7日……』


少ない あと7日って何もできないじゃないか。
日本に行ってみたかったな 美味しいものがある？
アメリカに行ったけど 楽しめなかったから。
あ、そういや ロシアで旅行も行きたかった。


あーあ。 やり残した。
あんなに日にちがあったなら有給もらって
行きたかったかも。


NJ「ジンヒョン？」


JN「あぁ。ごめん。つい」


HS「Aを見てたの？ヒョン」


JN「やー！な訳ないじゃん！」


さっきの会話が頭を何回も回転する。
私を見てくれなくなった彼ら。
期待をしちゃダメだってわかってたよ。





そろそろ。終止点を打たないとね。




あっという間の時間







ライブまであと7日、

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