そばにいさせてください (ページ14)

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部屋に入ると香る、あの人の好きな匂い。

柑橘系のサッパリとした香り、

本当に来ていたんだと実感する。

どこを見てもピカピカで綺麗な部屋たち、
彼女の健気さに胸がキュンと締まった。

特に寝室ーー

誰にでも目の入る外側ではなく
内側、僕たちにしか見えない場所に
飾られたバラのツリー

口は素直じゃないけど行動は素直な人。

JN「こんな風に飾らなくても
一生貴方しか愛さないのに…」

あの時の貴方に、薔薇に誓った

JN「一生愛し続けると、」

Aさんに棘なんてないけれど
僕には沢山の棘がある。

全部抜いてAさんに抱きつきたいけど無理だ。

そんな自分勝手できないしAさんも望んでない、

だって僕よりもAさんがアミのことを思ってる。

いつもアーミーはって話ばかりする

嬉しい反面もっとAさんの話が聞きたい。

ストッパーを外すことが出来るのはAさんだけなのに。

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こんなことを思いながら僕は
埃のない綺麗な部屋たちを眺めていた。