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太陽は大分真上からは降りてきていた。
楽しんでいたせいか時間が過ぎるのは本当にあっという間で、まだ陽の光がある分暑いけれど時間を見れば15時になっていた。
元来た道を戻って行く車。
解散するにはまだ早い気がして、隣のジミンにちらりと視線を移した。
ほっそりとした顎のラインや慣れた手つきでハンドルをさばくジミンに、綺麗と口から漏れてしまいそうになる言葉を必死に飲み込んだ。
「5年生の時のこと覚えてる？」
『…へっ？』
素っ頓狂な声を上げた私にクスリと小さく笑う。
「ほら、忘れちゃった？
俺らたった一度だけ、大きな喧嘩したでしょ？」
『…うん。覚えてるよ』
今思えば、こんなことで喧嘩するなんてやっぱり子供だったなって思うけれど。
小5の時に、ジミンのお父さんが近くの町でやる花火大会に連れて行ってくれることがあった。
田舎の夜は車の走る音も無い分とても静かだから、近くで花火大会がやっていることは音でなんとなく気づいてはいた。
だけど、見に行きたいなんて、おばさんにワガママは言えなくて。
知らないふりをしていたけど、いざそう言われた時は言葉の通り飛び跳ねて喜んだ。
ジミンもお父さんが忙しいから連れて行ってもらったことがあるのは1度だけだったらしくて、花火大会までの日は会う度に自分が行った日の花火大会の話をしてくれた。
浴衣なんて持っていなかったけど、それでも充分なほどのワクワクが待っていた。
当日、おばさんがくれたお小遣いを手に、ジミンとジミンのお父さんが迎えに来るのを家でずっと待っていたけど、
その日予定通りの時間に来たのはジミンのお父さんだけだった。
ジミンが風邪を引いて行けなくなった。と。
Aちゃんだけでも良いなら連れて行くよと言ってくれたけど、断った。
ジミンのお父さんに謝られても、おばさんが元気付けようと美味しいアイスをくれても、気分は晴れなかった。
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リンゴ酢(プロフ) - ほんっっとにこの作品大好きです😭🫶🏻💕ずっと読んでいたいぐらい文章が素敵で感動でしかないです....💞130号室さんの作品大好きです！これからも楽しみにしています🙇🏻♀️💕 (11月9日 0時) (
レス) @page46 id: 5c0db9e802 (このIDを非表示/違反報告)
130号室(プロフ) - mmne08171さん» mmne様読んでいただきありがとうございます😢✨ジミン帰ってきてくれーー😭あと数話ですが最後までお付き合いどうかよろしくお願いします💖 (2022年10月22日 21時) (レス) id: e48cc29190 (このIDを非表示/違反報告)
mmne08171(プロフ) - ジミン…どこ行っちゃったのー泣 すごく引き込まれました✨何とも言えない感情です🥲 (2022年10月22日 11時) (レス) @page40 id: 71162c9e08 (このIDを非表示/違反報告)
130号室(プロフ) - Suzyさん» Suzy様読んでくださりありがとうございます✨大事に大事にと作ってるお話なのでそう言っていただけて嬉しいです😢💖最後までどうかお付き合いよろしくお願いします💐 (2022年10月15日 23時) (レス) id: e48cc29190 (このIDを非表示/違反報告)
Suzy(プロフ) - 切ない···涙出ました。情景が···すごく好きです🌿🥲めちゃくちゃ楽しみです✨🥲🍀 (2022年10月15日 2時) (レス) id: f57ab1c531 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：130号室
| 作成日時：2022年10月1日 0時
