【文豪ストレイドッグス】××されたいっ！ (ページ14)

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♯社長の彼女が妊娠中に子守唄を歌っていたら？ページ14

Aside《社長の奥さん設定》

　

数ヵ月前。

　

子を授かった事が判明した。

私と、諭吉さんとの子だ。

　

判ったとき、涙が溢れて来るほどに嬉しかった。

あれから、数ヵ月。

大分お腹も大きくなり、後１、２ヶ月程で出産する間近、となっている。

　

暖かい、家の庭の見える縁側に座り、優しくお腹をさすり日向ごっこしている。

　

どんな子が生まれてくれるのかな。

　

諭吉さん似？それとも私かな？

　

優しい、子だといいな。

　

女の子、男の子どちらでも構わないけれど、健康であってほしいな。

　

そう言った、思いでついつい、子守唄をゆっくりとうたいだしていた。

　

嗚呼、早く貴方に逢いたいよ、私も諭吉さんも。

　

「よい声をしているな、A。」

声がして、後ろを振り返ると諭吉さんが此方にやって来て、隣に座るところだった。

「声をかけて下さったら良かったのに。」

　

そう言うと、優しく頭を撫でられながら、

　
「そう、思ったんだが声をかけにくくてな。

Aは、綺麗な声をしているな。

　
きっと、子供にも聞こえただろう。」

　
そう、諭吉さんが珍しく笑っているものだから此方もつられて私も笑う。

幸せだ。

「私、諭吉さんとの子供の、この子に逢えるのが楽しみでならないんです。

どんな子供なのか、男の子なのか女の子なのか、諭吉さんに似ていたりするのかな、なんて毎日考えるんです。

　
でも、やっぱり健康であってほしいなって思ったりして。

　
この子がいるって判ってから、何時も幸せだったのにそれ以上に毎日が楽しくて、嬉しくてならないんですよ。」

　

なんて、諭吉さんに向かって言うと諭吉さんはゆっくり私を抱き締めてくれながら、

　
暖かい。

「実を言うと、私もAとの子供が楽しみでならない。

気を緩めてしまうと、ついつい頬がにやけてしまいそうになるほどに、だ。

A、この子を授かってくれて有り難う。

　
Aにとっては、随分と不安なことだろう。

　
此からも、宜しくな。

　

愛している。」

　
そう、言われて凄く嬉しくなった。

嗚呼、幸せだ。

　

矢張り、私にはこの人しかいない。

　

「私も、愛しています。」

　

そう、返すと抱き締められた。

　