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『完璧な人なんていないよ。みんな間違えて間違いまくって、それに気づいてそこでやっと間違いが正解になるの。
誰もクイズ王だから間違っちゃいけないとか、正解するのが当たり前とか思ってないよ。だから間違えるのも普通のこと。そっちの方が当たり前。
私からしたら拓司はすごい人だよ。私なんかが隣にいてもいいのかなって心配になるぐらいすごいし、でもそれと同じぐらい、頑張りすぎちゃう拓司も心配してる。
今日間違えても誰も拓司を迷惑だなんて思ってないし、次頑張ればいいの。次その問題正解したらいいんだよ。大丈夫。』
彼のさらさらの黒髪を撫でながら、微笑んでそう言う彼女。
安心からか、ぽろぽろと涙を零し始める彼。
『ほら、おいで。いーっぱい泣いていいよ』
ぎゅーっと彼女に抱きついて、彼女は彼の背中をとんとんする。
「...ありがと」
『何が?』
「話、聞いてくれて。俺、ひどい態度とって、」
『愛する旦那さんの心配は誰でもするものですよ』
ふふ、と笑うと、どちらともなくキスを交わす2人。
その空気は、さっきの食卓とは打って変わって暖かかった。
「こんな俺でもそばにいてくれるんですか」
『そんなあなただからそばにいるんです』
「今日一緒に寝よ。」
『しかたないなぁ。』
嬉しいことも悲しいことも、2人で共有して。
ーーー次の日。ーーー
『おかえり〜!』
「ただいま〜!」
『ご飯もお風呂も出来てるけど、先どっちにする?』
「ご飯Aと一緒に食べる!」
『はいはい、じゃあ用意するね!』
「『いただきまーす』」
いつもの食卓に、いつもの笑顔。
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葵(プロフ) - 実紅露。さん» いえいえっ!!こちらこそ読んでいただいてありがとうございます!嬉しいです!! (2020年3月30日 17時) (レス) id: 73270576ea (このIDを非表示/違反報告)
実紅露。 - めっちゃキュンキュンしました!ありがとうございます! (2020年3月30日 10時) (レス) id: ec857bc14c (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグくらいちゃんと外して下さい (2020年2月16日 15時) (レス) id: 34c689493b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2020年2月16日 13時