戦い済んで、日が暮れて。2章【血塗られし彼岸花本編】【銀魂】 (ページ4)

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響く叫び声【ちょこくりーむ】ページ4

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神威というトップが居ない、南の方は大体の夜兎が少しずつ、でも、確実に倒れていっていた。

確かに夜兎は強い。

しかし、神威の力が異常なだけであり、その他の雑魚は、長時間も苦戦する程の強さではない。

　

「アンタらの首領(ボス)、総長のいる、北に行ったんだろ？」

ぐったりと倒れている夜兎の胸ぐらを掴み、神威の居場所を聞き出す。

…一応、局長に連絡入れとくか。

状況報告、頼まれたし。

　
「…はぁ。」

溜め息を吐きながら下がる。

大丈夫。

夜兎たちの視線は副隊長や隊員に向いてる。

今のうちに、一度、路地に移動しよう。

ごめんなさい。

でも、信頼してるからこそ、この場は大切な仲間たちに任せます。

しばらく歩き、離れたところに身を隠し、蓬菊を取り出す。

　

その瞬間。

　

『皆で帰るって…約束したでしょ！！！！！！』

　

聞き覚えのある叫び声が、響いた。

すぐそのあとに爆音が響く。

　
北から南まで届く声とは…。

熱が籠ったような強い叫び声に、風は、圧巻された。

『…う…風…！』

「あ、局長に報告。今のところ北側がすごいことになってるっぽい。蒼司さんが叫んでる。南はすぐ片付く。……多分…。至急、南の薔薇隊を北に移動させる指令を。」

『…本当に、北に移動して大丈夫なのか？』

「大丈夫。総長もいる。隊長もいる。」

『………そうか。では、今、緊急の指令だ。南が片付き次第、北に向かえ。』

「…はい。」

　

　
私たちは、この場を静止させなければ、進めない。

　
嫌なシステムだ。

私は、早く強いやつと殺り合いたい。

　

何故、叫んでいるのか、ここにいる私には分からない。

これが、所謂、"心配"という感情なんだろうな。

あまり感じない、優しい感情だ。

　

そう思いながら、風は夜兎に刀をつきたてた。